二度目の恋も同窓会で (Page 2)

「泣かないで…」

ホテルの一室で、酔いに任せてベッドに体を投げ出す。彼は何も聞かないまま、泣く私を抱きしめている。

「彩さんって泣き上戸なの?」

「ごめんね、鬱陶しいよね…」

私たち夫婦が冷めていようと、今の私と昔の私とではわけが違う。佐々木彩、人妻なのだ。彼もまた、同じ。

「何考えてる?」

「…あ、ああ、の、飲みすぎちゃったな~って?」

「もしかして…旦那以外と、こういうことすんの嫌、とか言わないよね?」

「えっと…それは…」

戸惑うのも当たり前なんじゃないの…そう、私を組み敷く彼に言える雰囲気でもない。

「嫌っていうか…き、緊張はするじゃない…?」

「旦那だって今頃、別の女とセックスしてるよ」

「な!か、勝手なこと言わないでよ!」

「勝手なこと?じゃないよ。だから、彩さんも楽しまなきゃ」

「っ!っああぁ!」

ワンピースをたくし上げられると簡単にパンティもブラも外され、私の腰に跨りながら自分の衣類を脱いでいく。

「…遼介くん!や、やっぱり止めよう?まだ、間に合う!それに!お互い家庭があるし…」

「家庭?壊れかけてんのに?しかも、こんな格好してよく言うよ」

「ひ、ひどい…私はただ」

「剛も浮気してんでしょ?実は、うちの千佳も浮気してんの、笑えるよね?」

「笑える?じゃあなんで、そんなに悲しそうなの?」

言葉は冷たく聞こえるけど、彼の顔はひどく傷ついたような表情だった。

「…悲しそう、ねえ。何も知らないって罪だね」

「罪って?って…っあ!はっん、ンん…!」

「教えてやるよ、罪状。彩さん」

「っきゃ…!」

大きくベッドが揺れるのと、脚を左右に大きく開かれるのと同時だった。

旦那以外の舌が秘裂を割り無遠慮に舐め回す。クチュクチュと、口では嫌がりながら準備万端に濡れる自分のアソコが憎らしい。

「っぁ、ダメ!そこ、っ!」

「イイんでしょ?それに、エッチな汁が次から次へと垂れてくんね」

「は、は、は、っああ、ぁん…」

「ねえ、俺の舌と旦那とどっちがいい?千佳はさあ――」

プハッ…!と投げやりな音を響かせながら、私の愛液で濡れた唇が厭らしく口角を上げた。そして、その口はまるで雑談するかのように言い放つ。

「アンタの旦那、剛がいいってさ!」

「!」

…飲みたい気分なの!俺も。

…旦那だって今頃、別の女とセックスしてるよ!

…千佳はアンタの旦那の方がイイってさ!

「詳しく聞きたい?」

「嫌!止めて!」

「セックスは?」

「…止めないで」

「…」

小さく頷いた彼が初めてキスをした。何かを振り払うような早急なキス。でも、頬を包む手のひらは温かくて泣きそうになる。

「…ごめん」

「遼介くんが謝るのなら私だって…うん…やっぱり私たちが謝るのは違う気がする…」

「今だけは、忘れようか」

「うん、忘れたい…」

ひとつに溶け合うように体を寄せ合い体温を分ける。言いたい想いを飲み込むようにキスに夢中になっていった。

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