貴方に触れて、声を殺して (Page 2)
「実はね、結婚考えてた彼に、最近フラれちゃったの!それで私が落ち込んでるから、ミナやみんなにお祝いしてもらった感じかな…あはは」
暗くならないように笑ってみたけど、棗君は笑わなかった。
「それは、悲しいですよね。今日さゆりさんが少しでも楽しんでもらえてたら嬉しいです」
切なそうな顔でそう言われて、少し泣きそうになってしまった。
真剣に心配してくれているのが伝わってきて、5つも年下の男の子に、ドキッとしてしまった。
「ありがとう、凄く楽しかった」
「それなら良かったです」
二人で静かに笑い合った。
*****
私の眠さが限界に達したので、そのまま雑魚寝することになった。
電気を消して、お互い横になる。
フローリングの冷たさが心地よくて、すぐに眠りに落ちた。
数時間後、息苦しさで目が覚めた。
身体が重い。
悪酔いしちゃったかな?
今何時だろう。
そんな事を考えていると、目が暗さに慣れてきた。
「え…?」
私の目の前に、棗君がいた。
正確に言うと、私の上に棗君が乗っていた。
「え、棗君…?」
「起きちゃいました?」
小声でそう言う彼の顔は、どこか妖艶な雰囲気だった。
私の返事を待たずにキスをする。
「ンンッ?!」
状況を飲み込めない私の口内に、彼は舌を入れてくる。
「はぁっ…あ…」
頭を固定されて舌と唾液が絡められる。
アルコールと、彼の匂い。
少し熱気を含んだ彼に抱き締められて、私は上手く抵抗できなかった。
拒絶感はなく、嫌ではなかった。
「気持ちいいですか?」
囁くように言われて、ゾクッとする。
「やめて…酔っぱらってるの?」
呼吸を整えながら、私は少し彼を押し返した。
会社の後輩、ましてや新卒だ。
部署が違っても、間違いを起こすには身近過ぎる。
「酔いのせいにしています。ごめんなさい」
そう言うと、首筋に唇を這わせながらブラウスのボタンを外し始めた。
「ダメだって…!」
私の言葉を無視してブラウスを脱がし、ブラジャーのカップを折り曲げる。
胸が露出させられた。
「見ないで…」
慌てて隠そうとしたけど、両手をからめとられてしまった。
彼のネクタイで素早く手首を縛られ、上で固定される。
「大人しくしててくださいね」
チュルッ…ジュルッ…
乳首を吸われ、乳輪周りを執拗に舐め回される。
「ああっ…んっ」
酔っているのもあり、いつも以上に感じてしまう。
「声出したらみんな起きちゃいますよ」
私の胸に顔を埋めながら、彼がいたずらに言った。
やばい。
気持ちいい…!
こんなに胸で感じるの初めてだよ…。
音を立てて胸を刺激され続けるのを、私は声を殺して耐えていた。
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