非常ドアの向こう側で
社内恋愛禁止の会社で、浜田美羽は同期の隅田直樹と1年近く付き合っている。仕事中に非常ドアの外のらせん階段でセックスをし別々のエレベーターに乗ると、美羽は取引先の谷口秀人と一緒になる。谷口に見せられたタブレットには、らせん階段でセックスをしている美羽と直樹が映っていた。
美羽は、小さくため息をつくと、別の部署にいる隅田直樹のデスクに資料を渡しに向かった。
恋愛禁止の会社で美羽と付き合って1年近くになる彼氏だ。
ふたりの間の冷えた空気に気づいてはいるが、話し合う時間がとれず、胃が痛い日々を送っている。
「お疲れさまです、隅田さん。預かっていた資料です」
「ありがとう、浜田さん。ちょっと今、時間大丈夫かな?」
*****
ふたりは部署とは違う階の廊下を曲がり、直樹は鍵が掛かっているはずの非常ドアを開け美羽を手招きした。
「ちょっと何?」
らせん階段に出ると、直樹は資料を丸めてズボンの後ろポケットに入れ、美羽の腰に腕を回して身体を引き寄せた。
「付き合い始めの頃、思い出さない?」
何か、いいかけた美羽の唇を直樹は激しく奪った。
美羽は直樹に強引にキスをされながら、仕事中に誰も知らないような場所を見つけセックスをしていた頃を思い出した。
ふたりは舌を絡ませながら、直樹は右手でブラジャーをずり上げて乳首を摘むと、左手でスカートの裾を捲りパンティの中に手を入れた。
「ちょっと待って、直樹…」
「美羽、もう濡れてる」
直樹は、美羽のストッキングとパンティを両手で持つと、一気に膝まで下ろした。
「直樹、下…人が歩いてる…」
らせん階段の下には、会社の裏通りを歩く人の姿が見える。
「下の裏通りで上見て歩いてる人見たことある?それより美羽…外だから、こんなにびしょびしょなの?」
直樹は、愛液で濡れている秘部に指を絡ませて、美羽の中へ回しながら入れた。
「や…あ、あぁぁん」
「いつもより、やらしい。このあとの会議ヤバイな」
直樹は胸ポケットからコンドームを出すと、ファスナーを下ろしてペニスを出し、ゴムを着けた。
「ぁああんん」
「はぁあっ…久しぶりの外だから興奮してるの?」
美羽の身体をらせん階段の柵に向けると、後ろから突き上げるように、ペニスをすべて挿れた。
直樹は、荒い息遣いで美羽の白い柔肌の丸いヒップを掴み、愛液で溢れる秘部を速いリズムで突いている。
「濡れすぎ、美羽…はぁあ、俺イキそう」
片方の手を美羽の濡れた秘部に伸ばすと、指先でクリトリスを刺激し中の花芯を触った。
「や、ダメ、直樹、い、いく、んんん」
美羽は柵を持っていた右手の甲を噛み、喘ぎ声を押し殺した。
「うっ、俺も…い、いくっうぅっ」
美羽の濡れた秘部の中は締まっていき、直樹の硬いペニスがどくどくっと脈打った。
火照ったふたりの顔を冷たい風が撫でていく。
気持ちは冷めているのに触れられると反応する自分に嫌気がさした美羽は、薄っすら涙を浮かべていた。
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