有名ドS学者の洗脳的セックス~脳もカラダもとろけてもう拒否できない~ (Page 2)

「VIP客が来るらしい」とホテル内が賑わい始めた。

「誰?誰?」

「芸能人でしょ?」

午後から来るVIP客というのが誰かわからないまま、バイトたちは胸を躍らせていた。

休憩時間の化粧直しがみんな長い。

VIP客の到着時間になった。

「脳科学者の間部海斗だった!」

「うそっ」

「女連れ?」

「ひとりで来てる!」

「今ロビーのソファーに座ってるよ」

バイトたちはみんなでロビーの間部海斗を見に行った。

海斗は大人の魅力があった。

インテリは華奢という、由香里のなかにあった勝手なイメージを覆すように、海斗は高身長で体つきががっちりしていた。

鍛えている身体をしている。

バイトたちがみんなでうっとりと見つめている。

由香里は海斗と目が合った気がした。

海斗が手のひらを上に向け、人差し指をくいくいっと曲げるしぐさで由香里を呼んだ。

不思議と偉そうに見えない。

とてもエレガントで、洗練されている雰囲気だった。

「呼ばれてるよ!」

歩美が由香里の肩を小突く。

由香里は海斗の元に歩いた。

緊張している。

海斗に近づくといい匂いがした。

高級そうな匂いで、今まで嗅いだことがない甘さと爽やかさと大人の色気を感じる匂いだった。

「荷物を運んでもらえる?」

海斗は由香里の顔をじっと見つめた。

「はい」

由香里は頷いた。

海斗が手渡したのは本一冊だけ。

由香里は本一冊をもって海斗の後ろを歩き、部屋に向かった。

さすがに口実だな、と由香里にもわかった。

エレベーターで二人きりになると、海斗は由香里のほうを向き、顔を見つめた。

「緊張してるの?」

海斗が訊く。

「緊張は何かしてもらおうとするから感じるんだよ」

海斗の言葉で由香里は自分の耳まで赤くなっていくのを感じた。

「俺に何かして欲しい?」

由香里は何もいえなかった。

背が高い海斗がじっと由香里を見下ろしている。

二人きりの空間で身動きが取れない状態のなか、目と空気感で犯されていると感じるくらい責められて、由香里は濡れていた。

「あとで一緒に夜の海を見よう」

エレベーターが開く瞬間に、海斗は由香里にキスをした。

*****

時計を見ると海斗との約束まであと20分を切っている。

仕事でどろどろになった化粧を落とし、もう一度し直す。

仕事の業務を終えた女の子たちは寮の部屋で海斗のネット動画を観ている。

「かっこよすぎだわ」

由香里は部屋を後にするとき、ちょっとだけ彼氏への罪悪感を覚えた。

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