帰省の夜は甘くて淫ら
数年ぶりに田舎に帰省した晴香。その晩、母親とケンカして家を飛び出してしまう。東京へ帰ろうとするが、最終電車はとっくに行ってしまい途方に暮れる。そこへ現れたのは元カレの遼介だった。大人になったふたりの甘く淫らな夜が始まる…。
私を組み敷く腕には、くっきりと日焼け跡があった。
「晴香、もう動いていい?」
「んはぁっ…待って…まだイってるから…」
私は肩で息をしながら、遼介の手の甲に頬を寄せた。
「そんな可愛いことされて、我慢しろって方が無理」
男らしい太い眉を下げて、遼介が苦笑いする。
私のナカで男根が、ドクっ…と大きく脈打った。
「ぁあん…っ」
「ごめん、動くよ」
遼介は自身を引き抜くと、私の最奥を突き上げた。
「ンぁああっっ!」
えぐるようなピストンが再開される。
「あぁっああんっっ!だめっまたイっちゃう…っ!」
「晴香っ…すげぇ気持ちいい…」
「はぁんっ…遼介っ…キスして…」
「いいよ」
熱く柔らかい感触が口を塞ぐ。
「んんっ…ンっ」
私は目を閉じると、彼の舌を追いかけた。
*****
7年ぶりの帰省は最悪だった。
元々折り合いの悪い母親と言い合いになり、私は実家を飛び出した。
荷物を抱えながら駅へ続く田舎道を歩く。
しかし東京のダイヤに慣れてしまった私は、田舎の終電の早さを忘れていた。
「うそでしょ…」
終電はとっくに過ぎていた。
静まりかえった駅舎の前で、子供のように座り込む。
「どうしよう、今さら戻れないよ…」
私を嘲笑うように、遠くで牛蛙が鳴いていた。
「晴香?」
突然、名前を呼ばれて私は顔を上げた。
帽子を被った大柄な男が、こちらをじっと見つめている。
「やだ、誰…」
私は思わず身構えたが、すぐに体の力を抜いた。
「遼介?」
「おう、久しぶりだな」
今にも消えそうな街灯が、懐かしい顔を照らしていた。
*****
「今日は泊めてくれてありがとう」
床に落ちた服を拾い集めながら私は言った。
「こっちこそ、その…」
遼介はベッドから起き上がると、
「泊めるだけじゃ済まなくて、悪りぃ」
と言って頭をかいた。
首筋に私がつけた爪痕が残っている。
情事の激しさを思い出し、下腹部がジン…と熱くなった。
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