雇用主は、突然に (Page 5)
「はぁ、あぁ、気持ちいぃ…」
徐々にスピードの早められる律動に、思わず私は素直に快感に溺れ、言葉を口に出していた。
彼はそんな私の様子を見て、嬉しそうに笑う。
「素直で、真っ直ぐで、一生懸命に生きている。良い子だね…」
忙殺されていた毎日を溶かすようなその一言が降ってきて、私は思わず涙腺が緩むのを感じた。
「あぁ、ああぁ!」
快感による涙なのか、彼の言葉による涙なのかは最早わからないが、激しく打ち付けられた肌と肌のぶつかる衝撃で、涙がどんどん頬を伝う。
ベッドの規則的に軋む音と、布擦れの音がいやらしく室内に響き渡る。
「ほら、もう何も考えずにただ溺れてしまっていいんだよ。気持ちいい、って何度も頭の中で繰り返してごらん?」
「気持ちぃ、きもち、いです、あぁっ…」
彼に言われた通りに頭の中で気持ちいいと繰り返す度、打ち付けられて奥に当たる感覚が鮮明に思えて下半身が収縮する。
そして、一気にビクビクと体が震えて、私はシーツを必死に掴みながらオーガズムを迎えた。
「ふふ…上手にイケたね」
彼は、ビクビクと震える体をひと撫ですると、間髪入れずに更に律動のスピードを早める。
私の脚を持つと、折り曲げるように掴み押し込めた。
脚が曲げられたことにより、一層奥まで打ち付けられて、頭の中はまた絶頂を迎えそうに白んでいく。
「うぁあっうぅ…!」
言葉にならない呻きに近い声が漏れ、そして快感から、体が反り始める。
「はぁ、すごく気持ちがいいよ、君の中は」
「あぁっわたしも、気持ちいぃ、です!」
「そろそろ、限界だ」
そういうと、彼はもう一度私の脚をしっかりと掴むと、欲望のままに激しく腰を打ちつける。
まるで、彼に食べられているみたいだ。
余裕が無さそうな、捕食するかのような表情の彼と目が合うと、体の奥から一気に電気が走ったかのように快感が溢れ、脚に力が入る。
パンパンと肌のぶつかる音と、時々荒く吐かれる彼の息遣いと、私の喘ぎ声が混ざり合って、響き渡る。
「うっ…イクっ…」
一層押し付けるように、彼は自身を奥に当てがい、射精をした。
私も、彼に呼応するかのように海老反りになり、達する。
ドクドクとゴム越しに吐かれる感覚を膣の中に感じ、私は幸せな気持ちになっていたのだ。
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