君の胸に咲いた花を摘んであげる

・作

主人公・瑞樹は幼なじみの明日香に恋をしていたが、明日香は幼少期から心臓に病を抱えていた。明日香の体を案じて告白できないでいた瑞樹。ときが過ぎ、仕事のため地元から上京していた瑞樹は、数年前に明日香が移植手術に成功していたことを知る。久しぶりに明日香に再会した瑞樹は、酔ってしまった彼女をホテルに連れ込んで…?

記憶の中の彼女は、いつも顔色が悪かった。

それでも気丈に振る舞い、明るい笑顔を見せるあの子。

瑞樹は、そんな彼女・明日香にずっと恋をしていた。

大人になってからも、瑞樹は明日香を忘れられないままでいた。

いつも一緒にいたはずなのに、時間が経つにつれて、いつの間にか距離ができてしまった。

連絡先も交換していたけれど、どうメッセージを送ればいいのかわからなくて、送信ボタンが押せない日々だけが過ぎていく。

就職も決まり地元から離れて働いていた瑞樹は、出勤途中の電車内でスマホをいじっていると、ふと明日香のSNSのページを見つけた。

何気なく投稿をさかのぼって見ていたとき、ある一文に瑞樹は息を飲んだ。

『心臓の移植手術に成功しました!応援してくれたみんな、ありがとう』

その投稿の日時は、今から数年前のものだった。

過去の記憶が一気に蘇ってくる。

笑顔の彼女。

手を握って二人で歩いた思い出。

…彼女に、会いたい。

瑞樹はスマホを握りしめると、すぐにメッセージアプリを開く。

画面をフリックして、彼女に送った数年ぶりのメッセージ。

『元気?久しぶりに会わない?』

そんなぶっきらぼうな言葉しか、出てこなかった。

*****

「瑞樹!」

地元のいつもの待ち合わせ場所で待っていると、懐かしい声が耳に届く。

スマホから顔を上げた瞬間、肩に軽い衝撃がぶつかった。

どうやら肩を叩かれたようだ。

振り返った先には、にこにこと満面の笑みを浮かべた明日香がいた。

記憶の中の彼女と変わらない、可愛らしい笑顔だった。

「明日香、久しぶり。なかなか連絡できなくてごめんな」
「なんで瑞樹が謝るの?そんなの気にしてないよ。瑞樹も忙しかったんでしょ?」

気さくな明日香は、昔のように瑞樹の手を取って笑う。

「ほら、早くお店に入っちゃお。もう体がひえひえだよー」
「う、うん」

お互いもういい大人になったというのに、明日香はためらうこともなく触れてくる。

昔からそうだった。

スキンシップが大好きで、いろんな子に抱きついたりしていたのを、瑞樹は複雑な感情を抱きつつ遠巻きに眺めていた。

「ほらほら!早く!」
「わっ、引っ張らないでよ明日香…!」

ぐいっと手を引かれたことでそんな考えを掻き消されて、瑞樹は慌てて明日香の後を追った。

公開日:

感想・レビュー

レビューはまだありません。最初のレビューを書いてみませんか?

レビューを書く

カテゴリー

月間ランキング

人気のタグ

クリトリス クンニ 愛のあるSEX キス ちょっと強引に 愛撫 クリ責め 我慢できなくて 乳首 思わぬ展開 指挿れ 乳首責め イキっぱなし ラブラブ 働く女性 ベッド以外 彼氏 胸きゅん 潮吹き いじわる フェラ 言葉責め 中出し 好きな人 年下クン 年上の男性 OL スリル ちょっと過激に 告白

すべてのタグを見る