光系イケメンに育った義弟に襲われてます!
OLの神内七海(じんないななみ)は、五歳年下の弟・光(ひかる)と突如同居することに。両親が子連れ再婚したため、七海と光には血縁関係がない。名の通り光系イケメンに成長した義弟と二人きりと聞いて、七海は内心ドキドキしっぱなしだったが、同居初日から光に押し倒された挙げ句、ねちっこく抱かれてしまって…!?
「姉さん、今日からよろしくお願いします!」
アイドルもかくや、といういい笑顔でそうのたまった弟に、私は上手く笑えていただろうか。
部屋の中には、荷解きされたばかりの真新しい食器や雑貨が置かれている。それと、封が開けられていない布団が一組。これらは全部弟のものだ。
今日から、大学生の弟・光と一緒に暮らすことになったのだ。
というのも――…。
*****
「ストーカーぁ!?」
思わず大声を上げた私に、両親は渋い顔で頷いた。
「ストーカーっていっても待ち伏せされるくらいなものらしいんだけど…ご近所や家の前とかで、知らない女の子の集団を母さん達もよく見るようになってね。なんだろうねって話してたんだけど、この間ついに家の前で大声まであげ始めちゃってね…」
「ちょっ、それって普通に怖いんじゃ…」
青くなっていると自覚できる顔で、弟によく似た母の顔を見る。当の光はといえば、土曜日にも授業を取っているので大学だ。
確かに弟の光は、そんじょそこらのアイドルが裸足で逃げ出すような、甘いマスクというに相応しい容貌をしている。おまけに細マッチョかつ百八十以上身長があるとなれば、さぞかしモテるだろう。
だからといって、ストーカーされても仕方がないという話ではない。
「警察とかには…」
「それが、光は大事にはしたくないんだって。女の子達も高校生ぐらいでねぇ。悪気はないんだと思うって…」
「悪気がないからって許されるわけないでしょ!?光に何かあったらどうすんの!」
思わず立ち上がって怒鳴ると、両親は「そういうと思ってた」といわんばかりに微笑ましいものを見るような笑顔を浮かべていた。
「うん、だからお前に頼みがあってね」
あ、嫌な予感。いや、嫌な予感自体は家に呼び出された段階で察知してたんだけど…。
こういうときは大抵、勘は当たるものなのだ。
「な、何…」
「しばらく、光のことを家に置いてやってくんないか?お前んちからなら光も通学できない距離じゃないし、黙ってりゃ相手には彼女ができたように見えて諦めるかもしれんし」
「却下!」
まだ何かを続けようとした父の弁を、私は大声で遮った。
何を考えてるんだ、この父は。確かに本当の弟だったら無きにしもあらずな提案かもしれないけど、私と光は…。
「なあ、頼むよ七海。姉弟といってもお前らは血が繋がってないから当然顔も似てないし、ここは弟を助けると思って…」
「血が繋がってないから、万が一ってのを考えろっての!ないよ?ないと思うけど、まがりなりにも年頃の男女が二人きりで一つ屋根の下になるんだよ!?」
至極真っ当なはずの私の叫びは、よりによって実父によって一蹴された。
「そこは心配しとらん。お前に光を襲う度胸はないだろ」
「って、私が襲う想定なんかい!」
エロすぎました…
とにかくエロくて興奮しましたし、丁寧な描写で話に入りやすかったです!
りん さん 2021年9月20日