お狐様は身体が目当て

・作

わたしはお狐様に物理的に身体を狙われている。ある日、ハロウィン文化を取り入れたお狐様にお菓子をねだられるが、用意できなかったためイタズラを受け入れると、身体を寄越せと言ってきた。しかし、その意味はいつもの意味とは違っていた。

わたしの家にはお狐様が住んでいる。

 

稲荷神社の狛狐のような狐だ。

白銀の毛並みは神々しく、とりすましている様は悔しいことに、艶美であることこの上ない。

流し目が似合う、細められた目尻に引かれた紅など、思わず目を奪われる。

そう、レモン酎ハイを呷っている様子でさえ見惚れるほどに美しい……。

「おお、夏目。帰ったか、腹が減った」

「それわたしが楽しみにしてたレモン酎ハイ…」

「なかなかうまいな」

「くそったれか?」

悪びれもせずお狐様は缶を傾ける。

「今日も遅かったな。何をしていた?」

わたしはため息を吐きつつ、ショルダーバッグを置いて、ジャケットを脱いだ。

「今日も残業。当たり前でしょ」

「上の者はどうした」

「知らないよ。デートなんじゃないの」

つっけんどんに言い放すと、お狐様は興味なさげにふんと鼻を鳴らした。

「夏目、飽きた。後はくれてやる。それから腹が減った」

お狐様は飲みかけの酎ハイ缶をわたしに手渡すと、スタスタとお気に入りのクッションがある定位置に戻っていった。

「えぇ……。もともと、わたしのなんだけど」

「飲まれたくなかったら、早く帰ってくることだな」

ずっと家にいるのだから、ご飯くらい用意しててくれてもよくない?……とは言わないでおいた。

*****

「なんだって?」

「知らんのか?『トリックオアトリート』だ」

シャワーから上がってきたわたしを待っていたのは、異国の文化だった。

「今日はそう言って菓子を貰う日なのだろう?ネットで見た」

誰だ、こいつにインターネットを与えたのは。

「夏目のタブレットに載っておってな」

わたしは膝から崩れ落ちたくなった。

狐がむいむいと肉球のついた手を伸ばしてくる。けれど限界社畜の家に菓子など気の利いた物が置いてあるはずもなく、当然、疲れて帰ってきたのだから買ってきているわけもない。

でもまあ、たかだか狐のイタズラ。かわいいものかと諦めをつける。

ごめん、と謝ろうとしたとき、ぽんとお狐様は変化した。もわもわとした煙が払われたとき、そこに立っていたのは、あの愛くるしい狐ではなかった。

銀髪つり目の美青年がわたしを見据える。

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