イケメン上司はその気にさせるのも、沼らせるのも超一流
私の好きな人はイケメン上司。指導係として時には厳しく、時には優しく。そんな彼を好きになるのには時間がかからなかった。ただ…その人は周りからもモテてて、きっと私になんて興味がないって思っていたのに…急に縮まった距離にドキドキが止まらない。
人が行き交う駅の入り口。
スーツケースの上にブリーフケースを置き、携帯を片手に操作している男性。
背が高くて整えられた髪。
ストライプスーツに身を包んだ彼は今日から2泊3日、私と一緒に出張に行く上司だ。
スーツの似合うイケメン。この言葉がピッタリな彼に行き交う女性の視線が向けられてるにも関わらず、本人は興味無さそうに携帯を見ている。
待ち合わせ時間はまだ、20分もあるというのに…
正直先に来て私が待つつもりでいたが、まさか先に来てるとは。
彼の姿に気づき慌てて駆け寄った。
「おはようございます」
「おはよう」
私の声に気づき顔を上げた彼は、無表情な顔。
イケメンでみんなかっこいいって言うけど、表情が掴めずサイボーグなイケメンって言われてる。
でも、私にはわかる。今日の彼は機嫌がいい。
無表情の中にある優しい雰囲気が私には感じ取れる。
ここまで分かるようになるにはそれなりに彼の事を観察しなきゃなんだろうけど、ずっと近くで、彼の事を目で追いかけてるんだもん。
今何を考えてるかわかるまでになった。
「すみません。遅れてしまって」
「遅れてないだろ。俺が早く来ただけだ。南だって20分前じゃないか。
その心掛けが南のいいところだな」
頭を撫でられただけで好きなキモチがぐんと上がる。
電車に乗り込み目的地へ。
駅に荷物を預け、クライアントのところへ向かった。
新幹線の中でも、タクシーの中でも、ずっと隣には好きな彼がいて。
時折当たる肩や腕にドキドキしっぱなし。
この3日間私の心臓は持つんだろうか…。
クライアントとの打ち合わせが終わり、夜会食がある為、1度駅に戻り荷物取りホテルへ向かった。
よくドラマであるような、ダブルブッキングとかで部屋が1部屋しか…みたいなことを期待してみたが、抜かりない上司。
フロントで受付を済ませ、鍵を1つ私に差し出した。
「知らない土地だし、不安だろうからレディースフロアを予約しといた。これが南の鍵だ」
「…お気遣いありがとうございます」
「いいんだ。ただでさえ男の上司と出張なんて嫌だろ?俺には気を遣わなくていい。少し時間があるからゆっくりしてまたここで待ち合わせよう」
あっさりエレベーターに乗り各階で別れ、時間になり会食会場に向かい。
気を使いすぎたお食事会が終わって、気づけばホテルのベッドの上で眠ってた。
これが普通の出張。
これ以上進むこともないだろうし、彼はきっと私には興味ないと思う。
これは?
作者様は
あまり経験が無い人と感じてしまいました大人のエッチは
もっと奥深く求める物なんですよ
たのしい作品でした
次回作を期待しております
由美 さん 2025年7月8日