密室と目隠し~憧れの彼にハメられたお話~ (Page 5)
「雷、聞こえなかったでしょ」
「なっ…」
全て雷が苦手な私のためとでもいうのだろうか。
「意味がっ、わかりません…なんでキスなんてっ」
ふわふわする頭を必死で動かして、必死で言葉を紡ぐ。
「…ずっと、してみたかったんだ」
「はい?」
何故か嬉しそうな声に、余計にパニックになる。
彼は私の後頭部に手を添え自らのほうに引き寄せると、私の口内に別の何かが侵入した。
(これ、指っ…?)
「ゃっ…むっ、んん!」
先ほど彼の舌がしていたように、今度は指が私の舌を追いかける。
苦しさに逃げようとするのに、逃げるほど彼の指は舌に絡む。
「いいね」
「ゃ、うぅ…」
「雷の音にはこっちの方がいいかな」
「ゃっ!」
くちゅ、くちゅ…
「っっ!ぅ…」
耳元が濡れ、生温かいものがなぞる。
それと同時に耳の中で大きな音が響く。
くちゅくちゅ、ぢゅっ…
「ぁ…ふぁ…っ」
何も見えないせいか、音と耳を舐められる感触だけが妙にはっきり感じる。
「火照ってきた…耳までかわいい…」
いつもよりグッと低い声で囁き、更に執拗に耳を舐めまわす。
耳の輪郭を細くなぞり、耳たぶをぺろぺろと遊んだと思えば、今度は耳奥に差し込まれ音を立てる。
水音が頭の中で聞こえて、思考がままならない。
「っ…はぁ」
口から指が引き抜かれて、大きく息を吸う。
そのために口を開けただけなのに、瀬名さんは私の唇に食いつく。
(…食べられてるみたい)
どこまでも追い立てるように荒々しい。
爽やかな見た目に似合わない獣みたいなキス。
口内を遠慮なく犯されて、思考が回らない。
(なんてキスするの、この人…)
無理やり奪われて、力で押さえられているはずなのに、与えられるキスは不思議と甘く感じる。
「ぅっ、ん…んぅ」
優しく口内を愛撫する舌が、私の唇を覆う唇が。
どんどん私の脳を侵食していく。
どちらのものかわからない液が、合わさった唇の端から零れる。
「キス、気持ちいいね?」
甘い声が耳元で囁く。
舐められていないのに、声だけでゾクゾクと何かが駆け巡る。
「雷、もっと気にならないようにしてあげるよ」
最高でした
彼と一緒に読みました
アイマスクをして立バックで頑張りました😅
次回作待ってまーす
真由美 さん 2025年6月29日