密室と目隠し~憧れの彼にハメられたお話~ (Page 4)
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しゅる、と自身のネクタイを抜き取る瀬名さんに、嫌な予感が過ぎる。
次の瞬間、私の視界はしっかり閉ざされていた。
「ちょっ、これはちょっとおかし…っ!」
「大丈夫大丈夫、近くにいますから」
「そういう意味じゃ…!」
ネクタイをしっかりと後頭部で結ばれて、焦って取ろうとする。
でも私の抵抗は、簡単に彼の手に防がれてしまった。
「これで、雷の光わからないでしょう?」
「きゃあっ」
一際激しい落雷の音に、大きな声が出てしまう。
「落ちるタイミングがわからないから、もっと怖いですよっ!」
光がわかれば、まだ大きな音に警戒できるのに、これじゃあ何もわからない。
もはや半泣きになりながら抗議する。
「あぁ、それは大丈夫。音はこうするんです」
その時、大きな手が私の両耳を覆った。
驚いて思わず後ずさろうとしたのに、すぐに唇を何かが塞いだ。
そのまま温かいものが口の中にねじ込まれる。
くちゅ
耳が塞がれているのに、頭の奥でくちゅくちゅと音が響く。
(待って、何でっ…)
咄嗟に抵抗しようとするのに、大きな手で顔を覆われているせいで身動きが取れない。
「ぁ…やっ…」
「ん」
彼の口から甘い吐息が漏れて、心臓が鳴る。
(私…瀬名さんと、キスしてるの…?)
瀬名さんの舌は、器用に私の舌に絡みつく。
必死で逃げ惑うのに、すぐに捉えられ、舌に吸い付かれる。
(やだ、息が)
閉じ込められたことや、雷で緊張していたこと。
そして視界が塞がれた中で、突然のキス。
緊張状態とパニックで、呼吸を上手くすることが出来ない。
「…おっと」
頭がぽーっとして、腰が抜けてしまう。
へたり込む私の腰を支え、瀬名さんは私を抱きしめた。
最高でした
彼と一緒に読みました
アイマスクをして立バックで頑張りました😅
次回作待ってまーす
真由美 さん 2025年6月29日