罰は厳しくご褒美は甘く (Page 6)
きゅっと要さんが眉を寄せる。
「キツッ、締めすぎ。俺の喰いちぎる気か」
「だめ?気持ちよくない?」
「違う、キツくて熱くて最高に気持ちいい。最高過ぎてすぐにイキそうで俺がだめだ」
意味の2割ほど理解できていなかったが、気持ちいいと言われたのはちゃんと理解できた。要さんが気持ちよくなってるのが嬉しくて、ぎゅっと背中に腕を回す。
もっともっととねだる様に要さんの腰に中途半端に浮いていた脚を絡める。要さんの顔から余裕が消えた。
「…なるべく優しくしようとしたけど気が変わった。そっちがその気なら激しくさせてもらう」
返事する前にぐっと奥まで突きこまれ、視界が明滅する。がつがつと遠慮なく突かれ、私は嬌声をあげることしかできない。
「あぁあんっ!」
「ここかっ」
ある一点を突かれ、一際高い声を上げる。心得たとばかりにそこばかり突かれ、ぐっと子宮が下りる感覚。それと同時にナカがきゅんと締まり、本能的に離すまいと離れたがらない。ぴったりと吸い付き、もっともっと奥へと誘い込む。
「あ、もう、要さんっ!また、イクッ、イッちゃ…、あ、あ、出ちゃう!」
「うん、俺もイキそ。桜子」
耳元で愛おし気に名前が呼ばれる。自分の名前が甘やかに溶けて、鼓膜に染み込んだ。それと同時に、絶頂感が身体をおそう。
「あ、はっ、も、イク!あーーっ!」
ぎゅうっとナカが一際締まり、ぷしゃああっと再び潮を吹き体ががくがくと震える。
「んっ、はぁ、あっ」
短く息を吐く声と共にどくんっとナカで要さんのモノが脈打った。
*****
「ご褒美はお気に召しましたか?」
「はい、とても…」
要さんの顔には余裕が戻り涼しい顔。もう自分がどんな顔してるか考えたくない。要さんが耳に唇を寄せる。
「かわいいなぁ、桜子は。好きだよ、愛してる。かわいい」
いつもの要さんからは絶対に聞くことがないであろう、甘い言葉を囁かれ鼓膜がご臨終寸前。
「要さんは、私をどうしたいんですか?!」
甘い愛の言葉に耐え切れず声を上げると、要さんはさらっとこんなことを言った。
「俺のことで頭一杯にして、一喜一憂して欲しい。俺に振り回される桜子をぐずぐずに甘やかしたい。いっぱい抱いてそれ以上に愛でて俺がいないと生きられない位ずぶずぶに溺れさせたい。…仕事中以外は」
「そんな事になって、なんか失敗したらどうするんですか?」
「その時はまたペナルティーの時間だな。もっとご褒美が欲しかったら公私しっかり分けて、プライベートでは安心して俺に溺れなさい」
はいもいいえも言えない私の頭を少し乱雑に撫でて満足げに要さんは笑った。
Fin.
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