仮眠室のベッドは使用中です (Page 2)
短いキスを何度も繰り返しながら、お互いの服に手を掛けて脱がし合う。主任の手際はよくあっという間に下着姿にされた。私がボタンを外したワイシャツを脱ぎ、ぞんざいに放る。
それが合図のように短いキスが一気に深くなった。なんとなく閉じていた唇を優しく舐められ、口を開く。熱い舌が上顎を撫で歯列をなぞる。逃げ惑う舌を絡め取られた。それが気持ちよくてもっととねだる様に首に腕を絡めた。
キスはやめないまま大きな手がやわやわと下着の上から胸を揉む。
「あっ…んぅっ」
キスの合間に甘い声が漏れた。唇を離し、ぱちりとホックを外されて露わになった胸に口づけられる。
「あっ…」
「声押さえてね。机で寝落ちしてるから滅多に人は来ないけど、思いついたように来る人もいるから。俺とか白井みたいに」
ここは会社の誰でも利用できる仮眠室で、隣との仕切りは薄いカーテンのみ。声なんて室内に響き放題。見つかったらまずいどころの話じゃない。別に恋愛禁止ではないけれど、仮眠室とはいえ会社でそれを黙認しているわけにもいかない。しかも、付き合ってるわけでもない上司と部下だ。公序良俗的な問題でアウト。でもやめたくなくて私はこくりと一つ頷く。
「ん、いい子だな」
耳元で囁かれ、頭を撫でられる。そのまま唇が耳の形を辿り、甘く噛まれる。じわりとした快感に声が出そうになり、手を当てて声を堪えた。その様子を見てもう片方の耳が指で撫でられ、耳に舌が入り込む。鼓膜近くでなる生々しい音が頭の中に直接響いているようでくらくらする。ちゅっとリップ音付きで軽く耳たぶにキスされる。
「んっ!んんぅっ!」
「耳弱いんだな。目がとろとろしてきた」
低い声で囁かれただけでぞくぞくっと背筋が震える。ぴんと存在を主張する先端に触るか触らないかをぎりぎりに撫でられる。指が少し掠めた気がして、背を反らす。まだ胸だけなのにイきそう。親指と人差し指で擦られて、もぞもぞと脚を擦れ合わせる。
漏れそうになる声を必死に押し殺し、『もっと』も『焦らさないで』もろくに言えず、物欲しげに主任を見つめるしかできない。
「んんっ!」
舌が少し触れただけで敏感に反応して、びくびくと体を震わせる。口の中で飴玉みたいに転がしながら、手がウェストをなぞり、下腹部でくるりと円を描き、そのまま触れてくれるのかと思いきやそこは素通りして、太腿を撫で、ふくらはぎを伝い、足の甲の血管を撫でられる。
「んぅっ、お願いっ」
「おねだりか、いいよ。声、頑張ってこらえろよ」
そっと頭を撫でられた。
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