昏睡 (Page 3)
結局ノーブラのまま帰宅した。
その途中でフラフラと物思いに耽っていた。
自分の部屋で、思いっきり寛いでいると、ベッドサイドに未使用のコンドームを見つけてしまった。
手に取ってみると、頭が真っ白になっていた。
自分がこんなものを所持しているわけがないからだ。
当たり前だが、こんなものは見たことも触ったこともない。
それにセックス自体が未体験なうえに、どうリアクションを取っていいのかさえ不明だった。
すぐにヤマシロに連絡をした。
私の家に入ったことがあるのは、ヤマシロだけだし、何かの間違いであってほしかった。
「ヤマシロちょっと話があるんだけど、私どっかの男家に連れ込んでた?」
「は?何言ってるのよ、バカ」
ヤマシロは、そのまま車を飛ばして家まで来てくれた。
なんともいぶかしげな表情はしていたが、普通に話を聞いてくれそうだった。
「こんなものが家にあったのですが…」
「それ…私が持ってきたやつ」
頭が真っ白だった。
「なんで私の部屋に置いてくのよ?」
「だって必要じゃないのよ」
いつこれが私に必要だと判断したのだと、声に鳴らずパクパクと口を開け閉めしてしまった。
話を聞くと、どうやら私が酔っぱらう度に、ヤマシロと性行為に及んでいたらしい。
「何回も言うけど、アンタが私とやりたいって言うからコンビニで毎回調達してたんだからね」
「嘘だ、証明してみせてよ。私はまだ男性経験すらありませんけども」
結局、ヤマシロが私の身体に触れても、私には自覚症状がなかった。
ここ半年間で、ヤマシロと私の関係性が大分変わってしまっていたようだった。
「証拠はありますか?」
「やってみる?」
いきなりヤマシロは勃起したソレを取り出して見せてきた。
唐突過ぎて茫然と見ていると、慣れた手付きで、私の下半身に手を伸ばして、衣服を脱がし始めた。
私は抵抗もできない状態で、茫然とヤマシロの大きな手を、ただ見つめていた。
パンツを下して、勃起したソレを私の割れ目に擦りつける。
まだ私は冗談なのではないかと、混乱していたけど、ヤマシロは手でゆっくりと私の中に男の“ソレ”を食い込ませた。
ゆっくりと進むソレは簡単に私の膣の中に納まっていく。
膣の中の違和感が一気に襲ってくる。
たしかに初めて入れられた割りに、慣れた感じの自分の身体の反応に違和感を覚える。
“初めて”とは濡れていても痛いものではないのかと疑問に思ってしまった。
ヤマシロの体温以上に熱いソレが、徐々に放っているカウパーのせいで、膣の中が潤っていくのを感じる。
自分の愛液でないことは確かなのだが、初めてのことで理解が追い付いていない。
そして、ヤマシロがゆっくりと腰を動かし始めた。
私はまだ、準備ができていないのにヤマシロは満足気に微笑んでいる。
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