舌 (Page 4)
私は先生の前で、思いっきり自分のスカートを捲りあげて見せた。
昨日の光景を再現してみる。
先生に対して従順で、そして絶対に逆らわないいいなりな女。
最後の抵抗、でも大学の校舎でセックスするような生徒に清楚さなんて求めてないかと思った。
「先生、私で興奮しますか?私は先生に興奮しているんです」
そして舌を思いっきり出して見せた。
私の最後の抵抗。
いつでも生意気な生徒でいたかった。
このままだと先生に本気になってしまって、先生に呑まれてしまいそうだったから。
私が好きな先生は、私の言いなりの気の弱い男だったのに、
どうして私にあんなことをしてみせたのか、応えて欲しかった。
口数の少ない先生だけど、今後の関係性が変わるのが怖い。
溺れたら負けだと何回も自分に言い聞かせてから、自らの手で白いパンティーを脱ぎ捨てて、先生のベルトを外していく。
先生は性欲が強いのか、いつでも脱ぐ前に勃起していることが確認できる。
昨日も今日も、明日もきっと先生は生徒を次々に抱いていくのだろう。
いつもなら、先生が上になって適当に正常位で終わらす単純なセックスだったけど、今日は違う。
思いっきり先生の上に跨ってみる。
いつ入れてもいい状態の先生と、何故か何もされていないのに、準備が終わっている私。
性的な興奮よりも支配されることに興奮を覚えているのかと、自分の中のMな感情と戦う。
私がほしいのは、単純で簡単でとてもインスタントな割り切ったセックスだ。
なのに、どうしてこんな感情になるのだろうか。
ネチネチとした感情もセックスも嫌いだったはずなのに、このドス黒い感覚はなんなのだろう。
――もう支配されているのかも知れない。
意識が遠くなるのを感じる、脳全体にモヤが掛かったような感覚。
好きとか嫌いとかじゃなく、焦りに近い何か。
それに欲望と何かを掛け合わせたような、なんとも形容しがたい感情。
一番は恐怖、そして性感。
そっと先生の身体に触れていく、まともに先生の顔すら見られない。
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