恋することを許されない運命。許婚との結婚前夜、一夜限りの夢を…。
BARでひとり飲んでいた意中の彼をワンナイトに誘う夜。変な奴だと思われているが、私にはどうしても譲れない理由があって…。許嫁との結婚を控え、せめて一度だけでも愛する人と結ばれたいと、処女であることを隠しながら彼のために尽くす夜。
『私を抱いてください!』
「はっ!?」
『今夜だけでいいんです!』
「何言ってんの?」
『ラブホテルへ行きましょう!お願いします!』
BARのカウンターで1人、お酒を嗜んでいた男性に声をかけた。
目を丸くして驚く彼。
驚くのも無理はない、何故なら彼は私のことを知らないのだ。
きっと、初対面でとんでもないことを言い出すヤバい女だと思われているんだろう。
それでも構わない。
私にとって、これは最後のチャンスなんだ…。
「いや、俺アンタのこと知らないし」
『これから知ってください!日奈子っていいます』
「いや、ちょっと…」
『お名前は?』
「え…恭平…」
『恭平さん!今夜だけ!私とワンナイトしてください!』
彼も、目の前でお酒を作るバーテンダーさえも、戸惑いと驚きを隠せない様子だったけれど、彼の腕をとり、半ば強引にホテルへと連れ込んだのだった…。
*****
「強引な奴だな。たとえ女だとしても、同意なくホテルに連れ込むなんてダメなんじゃないの?」
『ですよね…でも私、今夜恭平さんに抱かれないと気が済まないんです!』
「何?酔ってんの?」
『はい!それはもうしこたまに!』
「変な奴」
『なんとでも言ってください!それよりエッチなことしましょうよ!もう私、身体が疼いて疼いて』
私は自らワンピースを脱ぎ、下着姿で彼に跨って座った。
『私…魅力ないですか?』
恭平さんをその気にさせようと、誘うような視線を投げてみる。
「…」
『なんだかココ、硬くなってるみたいですけど』
「そりゃ男なら反応するんじゃない?アンタ相当変な奴だけど顔はタイプだし」
『ふふっ。恭平さんはどんなエッチなことがしたいですか?』
「そうだな…じゃあ俺のコレ、気持ちよくしてよ」
『はいっ!』
やり方はよくわからないけれど、躊躇いながらズボンの上から触れてみる。
「はぁ…そんなんじゃ全然物足んないって。アンタ遊び慣れてんでしょ?この口使ってさ」
人差し指で唇のラインをツーっとなぞられる。
私は恭平さんの足元に屈み込み、ズボンの中からそそり出るモノを取り出した。
「咥えて」
肩を掴まれ体を引き寄せられて、目の前に近づいてくる恭平さんのモノ。
舌で先端にそっと触れ、優しく唇を被せた。舌の腹を使って擦り付けてみる。
張り裂けそうに膨らんだソレをねっとりと吸い立てる。
私の動きに合わせて唾液の弾ける音が静かな部屋に響く。
卑猥な水音は自分の耳にもしっかりと届いて、恥ずかしくなり頬が紅潮してしまう。
「ん…っ」
恭平さんから甘い吐息が漏れたのを見逃さなかった私は、彼の弱い部分を重点的に舐めていく。
「うぁ…もっと激しく」
私の頭を掴んで腰を動かす恭平さん。
喉の奥に到達するくらい深く、激しく。
『んん…んっ…』
恭平さんのためならと、必死に律動を受け止めた。
「っ…日奈子、イきそうなんだけど」
不意に呼ばれた名前が嬉しくて、彼を絶頂に導くためにペースを上げる。
『…んッ、恭平さ…ん、んっ…』
「…出すよ…っ」
ドクンッ…。
「ぁ…く…っ」
膨らんだ彼の先から、大量の欲望が口の中いっぱいに放たれた。
『んっ…んん、む…っ』
口の中に溢れた欲望を零さぬように、ごくんと喉を鳴らして呑み込んだ。
「お前なぁ…飲んだの?」
『気持ちよかったですか?』
「そりゃ、まぁ」
『だったら良かった…恭平さんに喜んでもらえて嬉しい…』
一度果てた彼のモノは、再び硬さと質量を取り戻していった。
私に欲情してくれているのかと思うと、心が愛おしさで満たされていく。
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