おもちゃ好きの彼はが今日持ってきたのは、いつもと違って小さい電マだった
私を高めるためのおもちゃに余念が無い彼。どんどん増えていく玩具達に嬉しくも恥ずかしくもあったが…また何か注文していたらしい。だが、それはなぜか小さな電マだった。電マは持っているのにどうして?と思ったが、今日もとことん新しいおもちゃで責められちゃいます。
ーーーピンポーン
「春樹〜、それ何?」
「ああ、これ?」
玄関から戻った春樹の手にある小さなダンボールの包みに目が行く彼女は夏輝。
「これ、後から使うんだよ。その時のお楽しみ♪」
「…まさか…」
「ほらほら、早く食後のデザートな〜」
何か嫌な予感がした夏輝。
だが、それを流して春樹はリビングへ促した。
*****
「あーやっと来た。ほんとやっとだよ。待ちわびた」
ちゅ、ちゅっと春樹が夏輝の耳の裏にキスを落とす。
デザートの後にデザートより遥かに甘いその雰囲気。
ただ、この春樹の上機嫌さに、夏輝は先程の嫌な予感は間違っていなかったと確信した。
ビリビリっと封を解き、プチプチ袋から出てきたのは…
「電マ…?けど、小さいね」
「そ。このサイズ持ってなかったしね」
普通の電マより半分近くも小さく、先の部分が普通のものより細長いが、それは紛れもなく電マだった。
「やっぱりさ、振動パワーはバイブより電マのがすごいじゃん?ただ、もう少し小さいのが欲しいなーと思ってたんだよ」
「…?」
春樹の言いたいことがいまいち分からない夏輝。
ニコニコと頬の緩んだ春樹が、ぽかんとしたままの夏輝を抱き上げた。
「えっ、ちょっと春樹!?」
「ん?」
俯瞰でしか見えていないが、声が浮ついてるために春樹がどんな顔をしているか安易に想像がつく。
こうなった春樹はもう止められない。
優しくベッドに下ろしてくれた春樹。
だが、いつもの感触と下ろされた時の音が違う。
手を少し動かすと、カシャカシャと音が…
「ああ、それ撥水シーツね」
「…はい?」
「まあまあ、こっちに集中ね」
「んむっ」
妖艶にこちらを見下ろしていた春樹が、私が言葉を紡ぐ前に言葉を奪ってしまった。
このキスで、甘くこの先へのドキドキに支配された空間。
唇の柔らかさを教え合うように優しく柔らかく春樹の唇が夏輝の唇を包む。
薄そうに見えてしっかりと厚みのある春樹の唇は少しだけ隙間が見えて…なんとも妖艶だった。
もっと焦らせる女になりたいとも思う夏輝だったが、結局いつも春樹を迎え入れようと先に口を薄く開けて待ってしまう。
「もうこんな口開けて、エロいんだけど。…ほんと夏輝は俺を煽るの上手だよな」
嬉しそうに、少し頬を染めて目尻にシワをいれる春樹は、いつも時間をかけて全身を愛してくれる。
リップ音を鳴らして唇を啄む春樹がもらす吐息もまた夏輝を興奮させる。
「さっきのケーキの味がまだする。ほんと甘い」
お互いに濡れた唇。
春樹は夏輝の唇を舐めて唇は離れた。
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