幼馴染のお医者さんに診察されちゃいました (Page 2)
このコスプレ短かったかもしれないなぁ。
歩きながら裾を下へと引っ張ってみる。
真っ白のナース服を着てみたがパンツが見えそうなほど短かく、お尻の辺りが心もとない。
セットに入っていた、白いガーターストッキングを履いてみたけど…刺激強めの光景。
安いコスプレだからなのか、胸元が狭くはち切れそうになっていた。周りからの視線が痛い。
すると、私の隣に見覚えのある車が停まった。
「綾!なんて格好してるんだよ!…ったく」
私に車に乗るように声を掛けた翔ちゃんはイラついているように見えた。
「どうしてそんな格好してるの!?襲って下さいって言ってるようなもんだよ!?」
翔ちゃんが私の為に怒ってる。思わず頬が緩みそうになってしまった。
そして、ふとある事に気付く。
「あれ…?翔ちゃんその格好…」
運転席で私に怒ってる翔ちゃんはスーツにネクタイを付けて、白衣を羽織った『医者』の格好をしていた。
私がそれ気付くと、翔ちゃんは少し気まずそうな顔をする。
「ハロウィンパーティーはいい話聞かないから、僕もついて行こうかと思って」
私を心配した翔ちゃんは電話を切った後、急いで量販店にコスプレを買いに行ってくれていたのだ。
よく見ると、胸ポケットに聴診器と体温計まで入ってる。
あんなに行く気のない口調だったのに、完璧なコスプレを披露されるとなんだか可愛くて笑ってしまう。
私がくすくす笑っていると、翔ちゃんが車を発進させた。
方向はハロウィンパーティーの店ではない。
しばらく車を走らせ着いた場所に私は目を見張った。
なぜならそこはラブホテルの入り口だったからだ。
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