甘い男友達は豹変する
「待って!こんなの…んっ、だめぇっ…、あっ!はぁあっぁあっ!」 「イヤイヤ言ってるわりに…ほら、見て?こんなにびしょびしょだよ?下着、これ以上濡れるといけないから脱ごうね」 布が擦れる音と共に激しくなる水音。それにあわせ […]
「待って!こんなの…んっ、だめぇっ…、あっ!はぁあっぁあっ!」
「イヤイヤ言ってるわりに…ほら、見て?こんなにびしょびしょだよ?下着、これ以上濡れるといけないから脱ごうね」
布が擦れる音と共に激しくなる水音。それにあわせて押し殺した喘ぎ声が狭い空間に響く。
「真琴さん、ダメです!バレたら私…」
「バレても俺はいいよ?」
「どうし…んっ!はぁ、あんっ!」
もう何も考えられない…。
甘い快感による痺れに飲み込まれて、私の頭は判断が鈍っていった…。
*****
「もしもし?俺だけど、急に部長主催の飲み会になってさ」
「真琴さんと飲みに行く予定じゃなかった?」
「部長の飲み会はどうしても断れないんだよ。だから、お前真琴の相手してやって」
「いいけど、あんまり真琴さんに迷惑かけ過ぎたらダメだよ」
「わかってるって!俺から真琴に連絡してあるから。じゃよろしく~」
夫の聡からの電話に私はため息をついた。
真琴さんは私より2つ年上で、聡の大学時代の後輩だ。
聡を通して仲良くなった真琴さんは私にとって唯一の心許せる男友達でもあった。
そういうことで、真琴さんとは今までも2人だけで何度も遊んでいる。
鏡でリップを塗っていると…『ピンポーン』
「こんばんは!紡ちゃんいきなりごめんね、ってさすがもう準備万端だね」
ドアを開けると聡の急なドタキャンに嫌な顔一つ見せない笑顔の真琴さんが、柔らかそうな茶髪を揺らして顔を覗かせた。
「よくあることなので爆速で準備できるようになりました!」
「俺と遊ぶときは爆速で準備しなくていいのに~」
玄関のカギを締めながら毎度の居酒屋コースを提案すると、真琴さんから意外な返事が返ってくる。
「この映画観たいんだけど、どうかな?」
差し出したスマホに写し出されていたのは人気アニメの映画だった。
「私も観たかったんですよ!」
「よかった、それでは行きますか」
はしゃぐ私の頭を優しくポンポンしてきた。
あれ?今のは何…?
不思議に思っているうちに、頭の上の温もりは消えていた。
そして、これが初めて真琴さんが私に触れた瞬間でもあった。
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