かわいい彼女の作り方 (Page 5)
ぱん、ぱんっ、という腰を打ちつける音と、ぐちゅぐちゅ、愛液がかき混ぜられる水音があたりに響く。
「梓、さん…! 梓さんっ…!!」
何度も何度も抽送を繰り返され、そのたびに声にならない声をあげてしまう。
熱い。苦しい。…気持ちいい。気持ち、いいっ…!
「もっ…梓、さんっ…!」
そういうと、爽くんは自分の肩に乗せた私の脚を下ろそうとした。ゴムはしてないから外に出すつもりだ。
私は自分から下ろし、爽くんの腰に回して挟み込んだ。今日は大丈夫な日…の、ハズだし。
爽くんはちょっとだけ目を丸くしたけど、笑ってくれた。そして、腰を打ちつけるスピードを速めてくる。
「出、る…梓さ…あず、さ…っ…!!」
腰を掴まれ、ひときわ強く突き上げられた。
「ぁ、ああぁ…っ…!!」
一番奥に、熱いものが流し込まれた。どくどく、ナカで爽くんが脈打ってる。
目の前が真っ白になって…意識がぷつん、と途切れた。
*****
…あったかい。頬に触れる感覚に目が覚めた。顔を上げると、爽くんの胸の中で頭をうずめていた。
爽くんは軽く寝息を立て、眠っている。…満足してくれたのかな。少し、不安になる。
私は年上だし、料理もできないし、口うるさいし、それに。
「…可愛くない、し」
呟いて、また爽くんの胸に頭を乗せようとして。
「ん、…っ…!」
キスされた。舌を入れられ、絡ませられる。気持ちいい。爽くんとのキスは気持ちいい。…爽くん、だから。
「誰が可愛くないですって? 梓さん」
たっぷりとキスを重ねたあと、爽くんが少し怒ったように言った。
「…寝たふりとかずるくない?」
「今起きたんですよ。梓さんがバカなこというんで」
バカ…そう、かな。爽くんの私への気持ちを疑ったりはしないけど。でも、だからこそ。
「ごめん。ただ…どうしたら、可愛い彼女になれるかなって。爽くんも私とじゃ、釣り合いが取れてないっていったじゃない」
「…さっきのですか。あのですね、釣り合ってないって納得したのは僕のことですよ。仕事もできないし、年下だし。だけど…意気込みは見せれましたか? 僕がどれだけ、梓さんを好きかって」
どきりとする。そんなこといわれたら…否定なんてできない。
「告白されたときも聞いたけど…私のどこが好きなの?」
「あのときもいいましたが全部です。仕事に真剣なとこ、言い過ぎたってヘコむとこ。僕のために可愛くなりたいって、悩んでくれるとこ。あなたの全部が大好きです。梓さん」
「…可愛くなくても?」
「困った人ですね。ならもっと意気込みを見せて、梓さんの可愛いとこも見せて貰わないと、ね」
私に可愛いとこがあるかはわからない。けど、いつかなりたい。可愛い彼女に。
だから爽くんに唇を押し当て、伝える。素直な気持ちを。
「──私も。爽くんの全部、大好きだよ!」
Fin.
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