私の執事は私の犬で、私の大好きな人 (Page 3)
「…俺は、あなたが嫌なことを望んだりはしません。本当です」
私の頭を軽く撫でると、矢野が笑った。
「本当に本当ですよ? …桜子」
「あ…」
どきどきする。耳が熱い。その笑顔に。子供の頃以来、久しぶりに呼ばれたその言葉に。
「…矢野。ううん」
体を伸ばし、そっとキスした。そして「拓己」と。…そう呼んだ。
「ねえ。私、御褒美なんていってないわ。これはね、プレゼントよ? 拓己…二十五歳おめでとう」
「…はい。ありがとうございます」
「でもまだよ。まだ…満足してないのでしょう? 拓己」
再びひざまずいて矢野の…拓己の脚の間に顔を近づけ、そっとペニスの先端にキスした。
「さく…お嬢、様っ…!」
またお嬢様に戻った。上ずったような声で呟く拓己に、ちょっとむっとする。
けどいい。取り繕っていられないくらい、私でいっぱいにしてあげる。
いつか本で見たやりかたを真似て、ちゅっちゅっと、ペニスにキスする。
初めてのキスが唇で良かった、なんて考えがふと頭をよぎる。
どんどん先端から、透明なものが溢れてくる。それを舌で掬いとり、飲みこむ。
「ん…ちょっとしょっぱい、のね?」
顔を上げ、思わず笑うと拓己は顔を赤くした。…これは、照れているのかしら?
ちょっと…ううん。結構。かなり…いや。ものすごく可愛い、ような。
胸がいとおしさでいっぱいになって、さっきまでの戸惑いや躊躇はどこかにいってしまった。
またペニスの先に唇をつけ、舌を這わせる。それから一番太い部分を口の中に迎え入れ…顔全体を上下させた。止めどなく溢れてくるものを飲み干しながら。
耳元でぷちゅぷちゅと、いやらしい水音が響いている。体の芯が熱くなるのがわかる。
「っ…さく、…様…」
まだ様付けで呼んでいる。顔が見えないのが少し悔しい。まだ余裕があるのかしら。
いいわ。そんなの全部、吹き飛ばしてあげる。
ペニスの根本近くまで…喉奥の、入る場所まで咥えこんだ。
「ん…ぅ、う…っ」
息が苦しい。口の端から、唾液やら拓己の出した飲み切れなかったものやら…それらを零しながら、小さく声も漏らす。
「お嬢様。鼻で息をして下さい。ゆっくり…そう」
いわれる通りにすると、少し楽になる。口の中のペニスを吸い込むようにすると拓己の体が震え、ペニスがびくびく動いているのがわかった。
「…お、お嬢様。口を放して、下さい。もうっ…!」
私はぶんぶんと頭を振った。外でなんて出させない。全部私の中で出せばいい。
両手でペニスの根本を握り、腰を引こうとする拓己を捕らえる。
手も唇も舌も、あなたを逃がさない。
だってあなたは私の。あなたの全ては、私のものなんだから。
顎を動かして先端だけを咥え、音を立て深く深く吸い込んだ。
「で、る…桜、子…っ!!」
拓己の言葉と共に、ペニスがぐっと膨れ上がると。
びゅ! びゅく、びゅく…!!
脈打ちながら、熱い精液が口の中で出された。
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