ナンバーワンセラピストの性感マッサージ (Page 2)

(ショウコの無理強いのせいなのよ。キャンセルしたら、前日だからキャンセル代もかかるっていうし。だから…)

「ミナさん、お待たせ」
「はっ、はい。い、いいえ…!」
「緊張してる?ま、そりゃそうだよなぁ」

先程駅で待ち合わせ、初対面でラブホテルに共に入った彼は微苦笑を零す。ウェーブのかかった金髪に、優男風のタレ目。細くて格好いい顔は、ホストっぽい…が、イケメンだ。

彼の名前は、長谷川さん。性感マッサージのオーナーで、ナンバーワンの指名数を誇るセラピストでもあるらしい。彼のような陽キャと、ミナは学生時代でも会社でも接した機会はまるでない。

「じゃあ時間もないし、施術を始めていくね。嫌でなかったら横になってくれるかな。もちろん、嫌でなかったらだよ」
「は、はい…」

性感マッサージの時間は1時間。ミナは緊張しつつも、バスローブ姿で大きなラブホテルのベッドにうつ伏せになる。うつ伏せは、ミナの大きな胸が押しつぶされるから少し苦しい。

「ミナさん、マッサージとか行く?」
「え、まぁ…たまに、仕事で疲れると…」
「マッサージとかエステとかってさ、うつ伏せで顔はめるやつあるじゃん?ここにもあればいいよね。窮屈そうで申し訳ないよ。きつかったら、いつでも言ってね」
「あはは…ありがとう、ございます」

肩を揉まれる。緩やかに話してくる長谷川さんは、肩に力を込めてしまうミナの心をほぐすように努めているようだった。自然な流れではあるが、すぐさま性的なことをされる訳では無い。ミナはホッとし、長谷川さんの施術に体の力を抜いていく。普通にマッサージを受けているかのような気持ちになってくる。

「凝ってるねぇ。肩と背中でも大体わかるよ。脚もやる?」
「あ…じゃあ」

肩と背中をマッサージされているだけでも十分気持ちいいから、脚もお願いしてみてしまう。ふくらはぎは、毎日の通勤で疲れている。長谷川さんの手はミナのふくらはぎを上から下へ施術し始め、ミナはあたたかな感触にふくらはぎを包まれ、ほぅっと息をついた。

「じゃあ、性感マッサージしていくけど、どうかな?」
「はい…」

あれ?今、何て言った?ミナは気持ちよさに頭が回っていなかったが、自身の肌が空気に触れたことでハッとなる。そしてすぐ、今まで脚に触れていた手がなめらかにミナの肌を這った。

「ぁっ…」

細くて長い指が這った感覚に、声が漏れた。自身の体をなぞる指は、今までミナが感じたことがない快感を与えてくれた。背骨をなぞるようにして這う指。

ミナが抵抗しないことを確認してから、長谷川さんはそっと太ももを撫でた。遠慮がちではあるが、撫で方が繊細だ。太ももの内側を掠めるように撫でられ、ミナは自身の秘部に熱が集まっていくのがわかった。

「んっ…う…」
「嫌じゃない?なら、俺ももう少しミナさんに触りたい」
「あ…ん…」
「嫌なら言って」

愛撫がこんなに気持ちよくて、嫌だなんて言えない。ミナは何も言えずにいると、それが答えだと受け取られ、体勢を変えられる。仰向けにされ、ベッドサイドの明かりだけ付けられた部屋の中で、長谷川さんの緩やかな笑みを見上げた。

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