1番気持ちいい四十八手の体位 (Page 4)
「じゃあ、次は俺の番だな」
「きゃっ!!ちょ、て、てん…!?」
「1人で満足しやがって、ふざけんなよ。この体位にも、情緒がある名前あんのか?」
満足したリコの中を、突然彼が突き上げてきた。イッたばかりのリコは悲鳴に近い甲高い声をあげ、寝転がったまま腰を突き上げてくる彼を見下ろした。
「ちょぉっ…!!」
彼は意地悪にほくそ笑み、リコの腰をがしりとつかんで奥に突いてくる。荒々しく奥を突かれる度にリコは腹部が圧迫され、反射的に声をあげる。
(これじゃ、百閉…!)
時雨茶臼という四十八手では、女性主導で腰を動かす体位だ。だが百閉に関しては男性も動きが加わるため、もしこの体位に名前を当てはめようとするならば百閉になるだろう。でも、江戸時代の人も「百閉はそんなに男性動かないよ」と文句を言うかもしれない。
「あ、あぁ、ん、ん、ん、はぁ…!」
「さっき乱れていたお前もいいけどよ、気持ち良い体位が知りたいって言うなら1人で決めんな。俺だって、お前を気持ちよくさせたいし、俺も気持ちよくなりたい」
「んんん…!はっ…ん…わ、わかった…わかりま、した…!…ああああっ!」
最奥をつかれ、リコはのけぞって快感に打ち震えた。二度目の絶頂の余韻にひたる間もなく、にやにやとした彼に奥を突かれ続ける。
(やだ…もう奥…もうイクの嫌…っ!)
イキ続けていると、イク事自体が苦しくなってくる。とっても気持ちいい行為のはずなのに少し休みを与えられたい。でも、意地悪な顔をする彼が止めてくれるようには見えない。
視界が白くなるような絶頂の波に、リコは全身を震わせた。
「これも、なかなか良いけどな」
「も、や…っ!あ、あ、あ、またきちゃ…ああぁぁっ!!」
「一番気持ちいいかを考えるには…」
最奥をずどんと突かれ、リコは絶頂に震える。彼の欲望が、ぐりぐりと奥に擦り付けられている。もしゴムがなければ、孕ませようと精液を注がれそうな動きだ。
「まだ数が足りねぇな…」
彼が汗をこめかみから流し、息を詰める姿を見て、リコはきゅんきゅんとしてしまう。
(店長、好き…!)
大好きなバイトの店長。年上の彼が囁いたかすれた声を聞いて、リコは彼が好きだと自覚せざるを得ない。四十八手で気持ちいい体位を知りたいなんて言うリコと直ぐにしてくれる優しさも、リコも気持ちよくさせたいと言ってくれる気遣いも、リコは好きなのだ。
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