魔法少女(中の人・社畜)は敵幹部のえっちな魔法で闇落ちしちゃいました (Page 2)
「っ!?」
引き裂かれたブラウスとスカートの裂け目から、地肌がのぞく。いつもなら胸元で揺れている銀百合の変身ペンダントがないことにも動揺したが――それ以上に彼女の目を引いたのは、薄桃色の光だった。ちはねは、呆然とした顔でつぶやく。
「なに、これ…」
「私からのプレゼントです。お気に召すとよいのですが」
裂けたキャミソールの布地と、かろうじて無事だったショーツの間。へその下あたりの皮膚に、薄桃色に光る線で紋様が描かれていた。ハートとバラがモチーフになっているであろうそれはひどく美しく、しかし禍々しく不気味だった。
ロカイユが口の中で低く何かを唱えると、線からこぼれる光が強さを増す。次の瞬間、ちはねの背筋を電流のようなものが走った。
体が痙攣する。びくびくと暴れる腕に、脚に、拘束が食い込む。両脚の間がひどく熱い。布に擦れる胸の先端がじんじんと痺れる。
「ぁ、あ、あ、やだ、なに、なに…!?」
ロカイユは満足げに目を細めた。
「感度を上げて、思考力を下げて、性欲を増す…俗に言う、催淫魔法。あなたのお腹に描いたのは、淫紋と呼ばれる魔法陣の一種です」
「勝手になにしてんの…っ、さわ、るなあっ」
「嫌がっている割には気持ちよさそうですけどね」
頬に、耳に、くすぐるように指先を這わされているだけなのにぞくぞくと熱い震えが背骨を走る。
「ほら、ここももうこんなに固くして」
服の間から差し込まれた手が、ちはねの胸を包み込む。親指が固く尖った先端を捕らえ、薄皮を撫でまわすように触れると、悲鳴をこらえきれなくなった。
「あ、ゃ、やだぁっ、あん、あぁっ…」
「イイ声ですね。今のちはねさんは、あの姿の何百倍も可愛らしい」
ただでさえ赤かったちはねの頬が、これ以上ないくらいの朱色に染まった。
「何、言って…!」
「本気ですよ。私はあなたのところの魔法生物と違って幼女に欲情する趣味はないので」
「ピューピルをロリコンみたいに言うなぁっ」
肝心な時ほど現れない、うさぎと犬を足して二で割ったような手のひらサイズの相棒を思い浮かべながらちはねが反論すると、ロカイユは大きなため息をついた。
「契約者を幼女の姿にして危険にさらして戦わせる意図が他にありますか。もっと他人を疑ってください」
「む、胸触りながらお説教しないでよぉっ」
ぎゅっ、と乳首を指で押しつぶされて、ちはねの背中が反る。押しつぶしたばかりのそこをいたわるようにすりすりと二本の指で撫でまわしながら、ロカイユは低く言った。
「ちゃんと、教えて差し上げますから。あなたが本当に従うべきは誰か、…誰が一番、あなたを想っているか」
細やかな設定と丁寧な心理描写めちゃくちゃいいです!
もちもち さん 2022年6月14日