逆ナンした純朴そうな男の子が、実は巨根で絶倫で…

・作

行きつけの居酒屋で、一回り歳下のアルバイト店員・友士に声を掛けた恵理。少し酔った勢いで逆ナンをしてみれば彼は素直にのってきて、気付けば二人はラブホテルへ。友士のことを童貞かもと思っていた恵理だったが、ベッドへ入れば彼の雰囲気は雄の獣のように一変して…

「ねぇ、何歳?」
「俺? 21歳です!」
「若いなぁ…一回り違うとか、ヤバ…」

仕事終わりによく立ち寄る居酒屋で、新しく入ったアルバイトの男の子に声を掛けてみた。私はいつも、カウンターで一人飲み。今日は残業後だったのもあって、ラストオーダーは既に過ぎている時間だ。

「お姉さん、いつも一人で来るの? 今日だけ?」
「一人だよ。この店はね、一人で飲むとき用。友達や会社の人とは別のお店に行くの」
「彼氏とは?」
「そりゃ彼氏とだったら居酒屋じゃなくて、個室でイタリアンとかモダンな懐石料理がいいなぁ」

ま、彼氏がいればの話だけどね!と豪快に笑い飛ばして、私はビールの中ジョッキを傾けた。ワイン、日本酒、焼酎、泡盛、ウイスキー。色々飲み比べてみたりもしたが、今は一周まわってビールに落ち着いているところがある。

「てかさ、筋肉すごくない? 部活、何やってたの?」
「帰宅部」
「うっそー!」
「ほんと、ほんと」

これ、コイツの鉄板ネタだからさぁ、と横から店長が参戦してくる。お金を貯めるべく、暇な時間はアルバイトか筋トレしてたらこうなった。そう言ってニカッと爽やかに笑う彼が可愛くて、私の母性本能が刺激される。

「名前、教えて?」
「ユウジ。友達の”友”に、武士の”士”」
「友士くんね。私はエリ。恵に、理科の”理”だよ」

明るくて素直。地元がどことか知らないけれど、純朴そうで良い子というのが友士くんの印象だった。身長は180cmくらい、逞しくて肩幅もあって顔も割と厳つい。けれど怖い雰囲気にならないのはきっと、底抜けの人懐っこさがプラスに働いているからだと思う。

「友士くんはさ、彼女とかいるの?」
「いないよ」
「ところで、ワンナイトは有り派? 無し派?」
「恵理さん酔ってる? まぁ、俺は有り派なんだけどね」

歳下の、それも12歳も離れた男の子なんてストライクゾーンからは外れていたはずなのに。気付けば私はお酒の勢いも手伝って、逆ナンみたいなことを口走っていた。

「別に恋人が欲しいわけじゃないし、結婚願望はゼロな女なんだけど。友士くん、なんかいいなぁとか、思っちゃったわけよ」
「俺、歳上好きだから…本気にしちゃうよ、大丈夫?」

どうせお酒の席、どうせリップサービス。店長も面白がるばかりで止めないどころか、野次を飛ばしてくる始末。他のお客さんは疎(まば)らな店内、誰も私たちの会話など気にしていなかった。

「お店あがるまで待っちゃおうかな。この通りの角の、ファミレスに居るよ」

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