マッチングアプリで恋人探しをしていたら、まさかの元カレとマッチングしちゃいました! (Page 2)
「どうする?このまま帰る?俺はせっかく久しぶりに会えたからご飯でも行きたいけど…」
拓馬とは中学2年生の途中から3年生の冬まで付き合っていたがすれ違いの末に別れてしまい、そのまま卒業と同時に関わりも無くなった。
別に嫌いになって別れたわけではない。
お互い受験勉強に必死で余裕がなくなっていたのだ。
あの時自分に余裕があったり、勉強が大変じゃなかったらあのまま別れていなかったと思う。
だからこそ拓馬と久しぶりにゆっくりと話したいと思い、帰らずに一緒に食事することにした。
それから私達は近くの居酒屋へ移動し、お酒を飲みながら和気あいあいと話していた。
まるで時間を取り戻すかのように。
「そういえば、拓馬はあのアプリやって長いの?」
私はふと気になって聞いてみる。
「あー、そうだね。1年くらいはやってるかな?そっちは?」
「私は始めたばっかり…。会ったのも拓馬が初めてだよ。ちなみに今まで何人の女性と会ったの?」
「ざっと美紀を入れて15人くらいかな?」
「え!?15人?あ、あのさ、みんな食事だけだよね…?」
「いや、全員と最後までやったけど」
あんなに中学生の頃はウブだった拓馬が…。
会っていない間に遊び人になっていたなんて…。
私は絶句してしまい、固まってしまう。
「何驚いてるんだよ?お前もそれくらい経験あるだろ?」
「ひ、ひとりだけよ…」
私は自分の経験人数が恥ずかしくなり、小声になる。
「え?なんだって?」
「1人だけよ!!!文句ある!?」
「え?お前1人だけとしかないの?この歳で1人とか可愛いな!俺、エッチには自信あるんだよね。せっかく再会したし、試してみる?」
そう…私は28歳にして経験人数は1人だけだった。
その1人は拓馬ではない。
拓馬と付き合っている時に1度だけそういう雰囲気になったことはある…。
しかその時はお互い緊張してしまい、最後まで出来なかったのだ。
あんなに緊張して、私に触れる手も震えてた拓馬が…。
そう考えると一瞬、寂しさと悔しさを感じた。
「いいわ。せっかくだから今日こそは最後までしましょ」
私はあの日のリベンジのために誘いに乗ることにした。
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