秘密の共犯者 (Page 5)

「あー…すっごい気持ちい…」

呟くように言うと、リョウ君は自身も腰を動かし始めた。

「うっ…」

喉の奥まで先端が当たって咳き込む。

それでも彼の腰は止まらず、それどころか速くなっていく。

「あっ…がっ…うあっ…」

喉を突かれる度に苦しくて声が漏れる。

「あー…イキそう」

そう言うと、リョウ君は私の頭を掴み、小刻みに腰を動かした。

しっかりと彼の下半身に固定された私の頭と口はその振動をしっかり受け止める。

「ごっ…ゴホッ…うっ…ンンッ!!」

彼の太ももを掴んで必死に抵抗するが力負けしてしまい、私は我慢するしかなかった。

苦しい…早く…!

「くっ…」

吐息混じりの苦しそうな彼の声と共に腰がビクッと大きく動いた。

同時に私の口内に生温かい液体が広がる。

最後の一滴まで全て口内に注ぎ込むと、リョウ君は私から数歩離れた。

「あースッキリした」

リョウ君はフーッとため息をついてベッドに腰掛けた。

解放された私は、その場に座り込んだ。

彼の精子を口に含んだまま鼻で大きく呼吸する。

私を横目で見ると、

「全部飲んでよ」

とても意地悪な笑顔でそう言った。

言われるまま、私は心を無にして彼の精子を飲み込んだ。

「あーんして」

私が全て飲み干したことを確認すると満足そうにニヤッと笑った。

「これで共犯だね、ミナミちゃん」

あえてお店でもらった名前で呼ぶ彼は、心底意地悪だと思った。

*****

数日後、私は無事、結婚式に参列していた。

幸せそうな笑顔で祝福される彼女の横には、同じくらい明るい笑顔を浮かべるリョウ君がいた。

何気なく、二人を眺める。

と、リョウ君と目が合った。

私に向けた笑顔は、あの夜の意地悪そうな顔。

絶対に言えない秘密。

当分、二人には私生活では会えないな…。

複雑な気持ちでため息をつく。

そろそろフリーターを卒業してちゃんと就活しようかな。

それと、私も早く彼氏作ろう。

そんなことを考えながら、祝福の拍手を贈った。

Fin.

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