淫乱奥様は飼い犬に手を噛まれる

・作

何不自由ない暮らしをしている人妻の聡子。旦那の目を盗んでは、お抱え運転手の俊介と情事を楽しんでいた。若くて自尊心の低い俊介をオモチャのように扱う聡子。そんな俊介の心の変化を聡子は気づかずにいた…。

高級住宅街を出て30分。

街外れの寂しい高架下で車は停まった。

「早く始めましょう」

聡子は後部座席に腰を下ろしたまま、器用にショーツを脱いだ。

運転席の俊介は耳を赤らめたまま動かない。

「ねぇ、何してんの?こっち来なさいよ」

聡子はショーツを指先に引っ掛けると、俊介に投げつけた。

紫色の薄布が俊介の膝に落ちる。

まるで怪我をした小鳥でも扱うように、俊介は両手でショーツを拾った。

「あの、やっぱり俺…」

俊介はそこまで言うと、急に口ごもった。

形のいい唇を健気に噛み締めている。

聡子は後部座席から身を乗り出すと、俊介のネクタイを掴んだ。

「罪悪感に浸る暇があったら、今夜どうやって私を満足させるか考えなさい」

聡子に睨(にら)まれ、俊介の黒目が左右に揺れる。

シワひとつない額に、うっすら汗が浮かんでいた。

「いいわね、わかった?」

俊介は小さく頷くと、

「はい、奥様」

と普段と変わらぬ従順な返事をした。

*****

夫が俊介を連れてきたのは、今から半年前だ。

不運な怪我で引退したばかりの元ボクサー。

年は26だった。

お抱えの運転手を探していた夫に、投資家仲間が紹介してくれたらしい。

ボディガードを雇うより、運転手として元格闘家を連れ回す方が安上がりと思ったのだろう。

ケチな夫らしい考えだった。

そんな夫は、妻の聡子にもタクシーではなく俊介を使わせた。

まさか妻と運転手が肉体関係になろうとは、想像もしなかったのだろう。

聡子は初めて俊介を見た時から、すぐにそうなることを予感していた。

*****

「これは私の持論なんだけど、格闘家って殴るより殴られるのが好きなんじゃないかしら」

俊介が後部座席に移ると、聡子は彼のシャツに手をかけた。

「相当なドMだと思うのよね。だって毎日練習で殴られて、その上減量までするんでしょ?」

「階級によっては、そこまで減量の必要がない選手もいます。でも、確かに辛さに鈍感な奴が多いかもしれません」

「あなたはどうなの?」

「え?あ、自分は…わかりません。考えたこともありません」

俊介は心地悪そうに苦笑いした。

「あっそ」

聡子はつまらなそうにため息をつき、最後のボタンに指をかける。

しかし安物のシャツは仕立てが悪く、ボタンは思うように外れなかった。

「私が買ってあげたシャツ、なんで着ないのよ」

聡子は片眉を上げながら、意地悪く俊介に聞いた。

「あんな上等なシャツ、俺にはもったいないです。それに、もし旦那様に気づかれたら…」

「くだらない心配ね。あの人が気にしてるのは自分とお金のことだけよ」

そう笑い飛ばすと、手入れの行き届いた爪先でボタンを弾いた。

「…ボタン、自分で外します」

俊介が聡子の指先をきゅっと握った。

聡子が顔を上げると、俊介は慌てて目をそらす。

そして照れ臭そうに、

「奥様の爪が傷んでしまいます」

と言った。

公開日:

感想・レビュー

4件のレビュー

淫乱奥様は飼い犬に手を噛まれるのレビュー一覧

  • 最高すぎ!!こんな運転手さん羨まし♡♡♡

    6

    なの さん 2021年5月22日

  • 私にもして欲しい

    3

    まゆ さん 2023年1月3日

  • まゆさんへ

    あなたにしたい

    2

    俊介 さん 2023年1月24日

  • 私もされたい♥

    1

    フローラ さん 2023年9月2日

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