羽目を外して上物ゲットしました
山城紗理奈は会社の飲み会の夜、ひどく酔っぱらった勢いで、部下のカイトをラブホテルに誘う。驚いたことにカイトは素直に従って紗理奈について来る。はじめぎこちなかったカイトだったが、紗理奈への思いを告白し、どんどんと大胆に攻めてくるのだった。
「見て見てーおっきいテレビ。何インチかなあ」
わざとはしゃいで見せるもののカイト君は部屋の入り口で棒立ちのままだった。
調子が狂うったらない。
私だってまさかこんなことになるとは思わなかった。
カイト君とふたりラブホテルに入るなんて。
*****
会社の飲み会でつい調子に乗って飲みすぎて、私は吉田カイト君に介抱される羽目になった。
去年入社の年下くんだ。
ザッツ体育会系といった感じの高身長でさわやかで筋肉質な好青年で、会社の人気者。
飲み会でたまたま隣になって、話が合って、気分が良くて飲みすぎて…。
いつの間にか私はカイト君と二人夜の街を彷徨していた。
酔いがなかなか醒めなくて、その勢いもあってホテル街で私はカイト君にふざけてしなだれかかった。
「ねえ、ちょっと休んでいきたいな」
ほんのおふざけだったんだ。
まさかカイト君が私の肩をがっしり掴み、ラブホテルに突進するとは思わなかった。
*****
「カイト君、どうする?何か観る?それとも何か飲もうか」
「…」
カイト君は身じろぎもしない。
後悔してるのかな?
「カイト君?どうしたの?やっぱ出る?」
「…いいんですよね」
カイト君がやっと口を開いた。
「なにが」
「俺、ほんとに山城先輩を抱いていいんですよね」
なんて直球の質問だ。
私はなんと返事したらいいか口ごもってしまった。
「ずっとあこがれてたんです。入社した時から優しくしてくれて、丁寧に指導してくれて。俺、山城先輩にずっとずっとあこがれてた」
ほんとになんて直球なんだろう。
お姉さんポジとしては戸惑うばかりだ。
「あ、ありがとう。私もカイト君、ずっといいなって思ってたよ」
「ほんとですか!」
カイト君がいきなり詰め寄ってきて、私はつんのめってベッドに倒れこみそうになった。
「山城先輩!」
「カイト君、お、落ち着いて。とにかくそのあれだ。まずは、えっと。お風呂入ろう」
と、目をやった先にはガラス張りの浴場。
「どっちから…。て問題じゃないね。一緒に入る?」
「入ります!」
カイト君が直立不動の姿勢になって勢いよく答えた。
場面転換
ゆったりとした湯船にたっぷりとお湯が張るころ、私はカイト君と全裸で向き合ってた。
カイト君、脱いだらすごかった。
均整の取れたプロポーション。
見事なシックスパック。
どこも引き締まってて彫像みたいだ。
私は自分のだらしないからだが恥ずかしくて、つい手で隠してしまう。
「隠さないでください。山城先輩」
「だって…鍛えてないし」
「…ここまで来てそういう態度とられると辛いっす」
そりゃそうだ。
私は観念して手を離した。
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