星空の誘惑。グランピングで夫婦交換
親友の夫婦と一緒に四人で出掛けた私を待っていたのは、スワッピングの提案だった。マンネリ解消に一度だけと頭を下げてくる旦那に信じられないと反対していたけれど、いざ目の前で旦那と親友が抱き合っているのを見ると自分の中の何かが壊れて…。
「茉莉乃ー。今度の休みにさ、グランピング行かない?裕二と有紗も一緒に」
『行きたい行きたいっ!もしかして前に話してたところ?』
「そうそう。茉莉乃行きたがってただろ?キャンセルが出たみたいで予約がとれてさ」
旦那の彗からのサプライズに私は胸を躍らせた。
私たち四人は高校の時からの付き合いだ。
私は彗と、有紗は裕二と、それぞれ学生時代からの交際を経て結婚し、今は夫婦となった。
楽しみな旅行。
まさかあんなにも忘れられない一日になるなんて、この時の私は想像すらしていなかった…。
*****
迎えたグランピング当日。
一棟貸しのヴィラでBBQやプールと贅沢な時間を満喫した私たちは、グランピングドームでお酒を飲みながら夜を過ごしていた。
ガラス張りの天井一面に満天の星空が広がっている。
四人とも良い感じに酔いが回ってきた頃、突然彗が切り出した。
「茉莉乃、スワッピングって知ってる?」
『スワッピング…?』
初めて耳にする言葉。
「パートナー同士を交換してSEXするんだよ。例えば俺が有紗と、茉莉乃が裕二と…って感じでさ」
『ッ///!?なんで急にそんな話?』
具体的な名前を出されたことによって、つい想像してしまい、顔に熱が集まるのを感じた。
「その…さ…今からスワッピングをしたいなって思って」
『何言ってるの?今からするってどういうこと?』
「俺が有紗とSEXするから、茉莉乃に見てほしい。で、茉莉乃が裕二とSEXしてるところを見せてほしい」
『ちょっとほんと、彗は飲み過ぎだって。変な冗談やめてよ〜』
「俺、本気だから」
本気でこんなバカなことを言っているって言うの?
それなら尚更信じられない。
私と彗はセックスレスでも何でもない。
変わり映えはしないかもしれないけれど、週に一度は愛し合っているというのに…。
「マンネリ解消だと思ってさ、一回だけ!お願い!」
深々と私に頭を下げる彗。
こんな風に頭を下げて頼まれたからと言って、簡単に承諾できる話なわけがない。
『そんなの有紗と裕二だってシたいわけないじゃない!ね?』
彗の馬鹿げた話をやめさせようと有紗と裕二に助けを求めた。
二人に同意を求めたはずだったのだが…。
「えっと…実は俺も興味あったんだよね」
「私も…。だから彗にこの話持ちかけられた時は喜んで賛成しちゃった」
味方だと思っていた二人の口から出てきたのは、信じられない言葉。
『みんなおかしいよ!私たち結婚してるんだよ?そんなことしたらただの不倫だよ!裕二と有紗だって、まだ結婚したばかりじゃない!』
「そうは言っても…俺ら何年も前から付き合ってるし」
「茉莉乃。スワッピングって自分のパートナーに愛が無くなったからするものじゃなくて、むしろ愛してるからこそするんだよ?私も裕二のこと大好きだし。大好きだからこそっていうか…ね?」
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