かっこわるいのが可愛いのでめちゃくちゃになってよね
年下だけどしっかり者の彼氏、リツに翻弄されっぱなしのチカ。セックスの時も余裕がないのを気にしてひとりエッチで慣れようとしていたら、現場を彼に見つかって押し倒されてしまう。最初はいつも通り余裕たっぷりだったリツだが、なんだか傷ついたような顔を見せてきて…?
にゅちっ、にゅちっ、と湿った音が響いて、そのたびに体が痙攣する。
「んっ、んんっ、あ、あぅ、あぁんっ」
後ろから、低い笑い声が聞こえた。
耳にかかる息だけで、びくびくと体が反応してしまう。
「チカちゃん、触られるとすぐびしょびしょにしちゃうねえ」
呆れたように、でも嬉しそうに背後からささやいてくるのはリツくんだ。
ベッドのヘッドレストに背中を預け、私の体を後ろからホールドして、開かせた脚の間に長い指を滑らせている。
ルームウェアのワンピースの裾がまくれ上がって、下着の中に彼の手が突っ込まれている。
視界に飛び込んでくる映像と触れられる刺激で、頭が沸騰しそうになった。
人差し指と中指ではさんだクリトリスを、やさしく、包皮の中から押し出すみたいにしごかれる。
溢れた愛液をたまに指先ですくわれて、顔を出した先端をくりくりと撫でまわされると腰が震えた。
私は思わず首を振りながら彼の腕から逃げようとしてしまう。快感が強烈すぎて、脳が焼き切れそうになる。
「や、やだ、これやっ…!」
「やじゃないでしょ。さっき自分でもしてたじゃない」
ぬるぬると指を滑らせながら、指の腹でやわらかくクリトリスを押しつぶされる。そのまま、こりこりと揺らされた。
指紋だってわかってしまいそうなくらい敏感に膨れ上がって熱くて、私は鳴くことしかできない。
きゅんきゅんと奥が痙攣して、何かがのぼってくる。もうすぐイケる。もうすぐ、一番気持ちよくなれる。
…と思ったところで、彼は手を止めてしまう。
「あ、や、なんで…」
自分の声がぐずるように甘ったれていて、情けない気持ちになる。
離れた指を追いかけるみたいに腰がかくかくしてしまう。かっこわるい。気持ち、わるい。
彼は私の耳に息がかかるように唇を寄せて、問いかける。
「チカちゃん。…なんで一人でしてたの?」
中途半端に熱されてどろどろになった体が悲鳴を上げる。
早く触ってほしい。
けれど、彼の指は触れてほしい場所の近くで止まったまま、動かない。
「俺とするだけじゃ足りない?俺、チカちゃんがしてほしいこと、もしかしてできてない?」
「リツ、くん」
「教えてよ、チカちゃん」
その時、気が付いた。
背後から聞こえる声が、いつもセックスの最中に聞いているものより真面目な、少し不安そうな色をしていた。
すばらしい
sp-dreamer さん 2022年8月15日