23:00の約束
半年前、パーキングエリアで長身の誠也に声を掛けられ茂みの中でセックスをした結依。「来月の同じ日、同じ時間に、またここで」名前と車しか知らないふたり。約束の時間を過ぎている結依はアクセルを踏み、誠也に会うため夜の高速を走って行く。
結依は念願の車を購入し、ドライブへ行き始めた。
「すいません」
いつも停車するパーキングエリアで、車から降りて身体を伸ばしていた結依の後ろに、長身の若い男性がスマホを持って微笑んでいた。
「はい?」
結依は、男性を見てドキッとしたことを悟られないように自然に振舞った。
「僕、方向音痴で」
初めてここに来たとき、自販機に向かうこの男性に、目を奪われたことを覚えていた。
「ちょっと待って下さい…え?」
車のドアを開けようとした結依の腕を、男性が引っ張った。
「失礼ですが、僕あなたと会ったことある気がします」
「いえ、初対面で…」
結依の手に冷たい指を絡ませながら、男性はいった。
「夜に、奇麗な女性がひとりで…危ないなぁ」
「ちょっ…」
「僕、誠也っていいます。お名前聞いてもいいですか?」
「え…」
誠也の冷たい手が、結依と同じくらいに温かくなっていく。
「結依…」
「結依さん…車、ロックしました?」
絡めた指を解き結依の手を引っ張ると、誠也は灯りが少ない茂みの方へ引き込んだ。
茂みがなくなった場所で立ち止まった誠也は、胸の中に結依を引き寄せた。
汗の匂いが結依の鼻をくすぐり、子宮の奥を刺激する。
「嫌じゃないんですか?」
誠也は姿勢を落とすと、何もいわない結依に顔を近づけキスをした。
唇が重なり合うと、ゆっくりと口の中で舌を絡めた。
「あぁっ…」
「いい声…」
誠也は、結依の耳たぶに唇を這わせた。
ビクっと身体を震わせた結依は、甘い吐息を吐く。
誠也の手が、結依のスカートの中に入り、太ももを這い上がっていく。
「ぁぁあぁッ」
「感じやすいんですね、結依さんって」
結依の身体を持って反転させ、誠也は後ろから濡れた蜜部の中へ指を入れた。
「ダメぇ…んん、あぁぁああああ」
「我慢しないで、結依さん…凄い…あぁっ、びしょびしょじゃないですか…」
誠也は、結依のパンティを中途半端に下ろすと、急いでベルトを外した。
「あぁ…たまんねぇ…」
たまらず呟いて濡れた指を出した誠也は、結依の中に硬くなっているペニスをグッと入れた。
堪らず出たふたりの喘ぎ声。
パーキングエリアのほうから「何、今の声。怖っ」という声が聞こえた。
下半身に力が入らず、フラフラする結依の身体を抱えながら、誠也はむさぼるように奥を突き続ける。
水音と肌がぶつかり合う音、そして甘く吐く息が白く重なり、ふたりは夢中になった。
「んッ、あぁああああぁあ」
「うぅッ…はぁああぁ…」
結依の中から熱く硬いペニスを出すと、誠也は自らの手で上下に擦り上げ、土の上に白い液を放った。
「はぁ、あぁ…結依さん…凄い…」
誠也は跪き、結依のスカートを捲り上げ、濡れた蜜部のひだを、舌で拭い取るように舐めまわす。
「ぁああッ…誠也、くん…ぁああああああ」
太い指が濡れた結依の中を這いまわり、親指でクリトリスの皮を捲り刺激する。
「あぁっ、あああああああぁぁッ」
「…イヤらしい顔してる、結依さん…」
くちゅくちゅと淫靡な音が激しくなっていき、結依は絶頂の中で震え、立ち上がった誠也に抱きしめられた。
「来月の同じ日、同じ時間に。また、ここで…結依さん」
「名前と…車しか知らないよ…?」
結依の言葉に、誠也は微笑んでキスをした。
それが、半年前の出来事だった。
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