私の初めてもらってください

・作

男性と付き合ったことはあるけどセックス未経験の私はもう20歳。いざ迫られると怖くなってセックスから逃げてしまっていた。そんな私から去っていく男達…。でも今の彼氏、しのぶのことは大好きで別れたくない!しのぶの誕生日プレゼントにあげることにしたの。「私の身体」を…

20歳にもなって未だにセックス未経験。

今まで、それなりに恋愛はしてきたつもり。

好きな人と触れ合いたいと思っているのに、いざとなると怖くなってできない。

そして男は去っていく…

なんでセックスが出来ないんだろ…

私には付き合って間もない彼氏がいる。

会社の同僚から紹介されて、誠実そうなところに惹かれて好きになった。

彼、しのぶも私に好意を抱いてくれてたらしく、告白されて付き合うことになったのだ。

付き合って1ヶ月、そろそろ身体を重ねてもおかしくない時期。

私達はまだキスしかしてない。

しかも唇と唇が軽く触れるだけのフレンチなキス。

その先に進むのが怖くて、ディープなキスができない。

しのぶも何かを感じとっているのか、私に手を出そうとはしない。

私はしのぶが大好き。

誠実で優しくて思いやりがあって、笑うとえくぼができるそんなかわいいしのぶが大好きなの。

このまま身体を許さなければ、きっと私から離れて行ってしまう…

別れたくなんてない!

だから私は決意した。

2週間後のしのぶの誕生日に私をあげる、と。

*****

ー誕生日前日ー

「誕生日プレゼントは用意できたし、部屋はきれいに掃除したし、準備OK!」

明日のしのぶの誕生日は私の家に招待しようと、掃除や飾り付けをしていた。

家中の壁に風船を貼り、『happy birthday』と書いてある風船を部屋の中央に飾った。

初めてしのぶと過ごす誕生日、喜んでもらいたい、台無しになんてしたくない!

お世辞にもセンスがいいとは言えない飾り付けだけど、彼を思いながら一生懸命に風船を膨らませて、1つずつ丁寧に飾りを付けた。

ー誕生日当日ー

「とうとう今日がきた…!緊張してドキドキしちゃうな。私は今日、しのぶに抱かれるんだ」

胸を高鳴らせながら出勤した。

頭の中はしのぶとのエッチな想像や妄想をしていて、もはや仕事どころではない。

身体が熱くなり火照ってくる。

私、しのぶがほしい…!今すぐにでも抱いてほしい…!

しのぶを求めている自分がいた。

ようやく仕事が終わり、急いで待ち合わせ場所の駅に向かったら、すでにしのぶが待っていた。

「ごめん!待った?」

「今来たところだよ」

「えっと、誕生日、おめでとう!」

「うん、ありがとう」

私達は手を繋ぎながら私の家に向かった。

*****

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