いって (Page 3)

『……っん、んん』

音質の悪いマイクが途切れ途切れに吐息が漏れるだけの喘ぎ声を拾う。

念のため、をしたお陰でディルドはするりと入った。

初めディルドの挿入に恥じらっていたあいつも、今では自分で気持ちいいところに当てようと、淫らに腰を振っている。

入ったばかりの時はぴくりとも動かなかった。入れたことに精一杯だったのだろう。困ったように荒く息を吐いて、うつむいていた。

しかし1分も経てば様子が変わり、ゆらゆらと腰が揺れ始めた。

腰を振るというよりは、クリトリスを張り型の睾丸部分にぐりぐりと擦り付ける動きに近かった。

何度かぐりぐりと動かしていると、次第にそれでは満足できなくなったのか、おれの視線も忘れて、ゆっくりストロークが始まった。

深く沈むたびに、んっんっとくぐもった声が聞こえる。

床からそびえるペニスに跨がり、控えめに前についていた手を大胆にも後ろへ回し、挿入角度を変えてはまた動かす。

淫らに身体を開いて、我を忘れてペニスを感じていた。

入っているところが見られないのは残念であるが、見えない部分を想像するのもなかなか悪くない。

肌が白いから、皮膚の薄いところはすぐ赤くなり、ぷにぷにとした恥部は2枚の桜貝のように薄桃色になっているだろう。

小さなお腹がいっぱいになるほど、奥まで咥え込んで、床に溜まるほど愛液を滴らせている…。

腰を動かすたびに上下に揺れる胸を、舐めるように凝視しながらそんなことを考える。

あいつと同じスピードで、おれも手を動かす。

『…蓮も、一緒にやってたりするのかな……』

思わずびくりと背筋が縮む。

あいつは上気した頬でぽやぽや楽しそうに笑みを浮かべる。

おれに向けて伸ばされた手。寄せられた胸に一筋汗が伝う。

『あは……。ねぇ、手でよしよししてあげようか?それとも足でする?足コキ好きだもんね?』

バカ言え。

目を瞑って、あいつの手や足の感触を思い出す。

あいつの手はもっと柔らかくて、むにむにしていて、そうハンバーグのタネみたいな手をしている。

「……は、ぁ……ぁう」

『きもち、いぃねぇ』

恍惚とした表情で言っていた。あいつが喋るたび、顔を向けてしまうのが、昔からの癖のようでなんだか悔しい。

長い髪が胸やお腹に汗でへばりついている。頬に張り付く髪を耳にかけながら、自分も余裕などないだろうに、あいつはおれに微笑みかけた。

『イキそう?』

そう問いかけ、カメラを引き寄せる。まるで本当におれが入れているかのようなアングルになる。

荒い息遣いが耳元で反響する。

甘々しいにおいまで、こちらに届いてきそうだ。

おれは果てそうになる身体を、唇を噛んで堪えていた。

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