カラダに残った彼のユビサキ (Page 3)
背後の彼に体重を持たせかけた途端、鏡越しに彼が笑った。
「ああ、クリトリス、触ってませんでしたね」
言った瞬間、手つきが変わった。
「え?…ッ、や、いや、いやあああッ!!」
スカートの中の指が優しさを脱ぎ捨て、いきなりクリトリスをつまんだ。神経が集まっているソコをぎゅうぅっと挟み込んでいく指。先端をキツく締め上げていく。
「やだ、や、離してっ、いや、お願い、変になっちゃうッ!!」
急すぎる快感に耐えられなかった私は、無意識のうちに暴れていた。同時に乳首にも爪を立てられて彼の腕にしがみつく。
「あんッ、あ、あ、あぁ!」
ぐり、ぐり、と。二本の指先を揃えた隙間にクリトリスを挟まれ、こすられ、はじかれる激しさに目の前が真っ白になった。
気持ちいい。
ヨすぎる。
もっと。
もっと強くして、いじめて。
めちゃくちゃにして。
頭の中がそれでいっぱいになるのに、口から出てくるのは別の言葉。
「いやあッ!あ、あああッ…お、ねが、も…やめ、ヤメテ…ッ!」
「もう少しですよね」
「だめ、だめ、無理よ…だめッ…、お願い許してッ!!」
「許さない」
「あああッ──!!」
最後に一際キツく爪で引っかかれて、とうとう頭の中まで真っ白になってしまった。
クリトリスから脚、つま先にいたるまでビリビリと電流を走らせたような痺れが駆け巡っていく。
「あ…、ぁ…ああ…」
ビクンッ、ビクンッ、と体を波うたせて、最後には完全に力が抜けてしまった。崩れていく私を彼が抱き抱える。そのまま抱き上げ、ゆっくりとベッドに降ろされた。
何も考えられない。
強すぎて抵抗できなかった快感が、胸や頭、指先にまで染み渡って力が入らない。ドキドキと強く胸を打つ心臓に息が止まりそう。覆い被さってくる彼をぼんやりと見上げた。
「許しませんよ」
「ぁ」
快楽の名残で、唇に触れてくる指にすら吐息がもれる。
許さないって、何を?
「俺とセックスしてから知らんふりしてた由希さんのこと、俺、まだ許してませんからね」
「…」
だって、あなたは大学生でうちの会社にきたインターンで、私は社員。しかも結構年上。無理よ。忘れたままにしちゃった方がいいに決まってる。
それにあなた彼女、いるんでしょ?
左手だけど大事そうにはめている彼の指輪が目に入って、ぽろりと涙が落ちた。
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