ご褒美はベッドの上で (Page 3)
突然のことだったので、腰が快楽に砕け、ありさは早々にぺたりとベッドへ伏せる形になってしまう。
「おいおい、埋めてやった途端にこれか?だらしないぞ、石垣ぃ」
例え伏せた状態であっても、西山は容赦なくありさを攻めた。
強い律動を繰り返し、ありさのナカを熱い塊で蹂躙(じゅうりん)する。
「あんっ!あひっ、あっ……あ、あぁあ~!」
「ここを突いてやるともっと締まるよな。好きなのか?」
「あっ、そこ……そこ、や、やああぁああっ……きもち、いいっ、からああぁあ」
ふにゃりと力の入らない声で騒ぐありさだったが、快感を優先して西山は攻め続けた。
突き入れればきゅ、と締められ、ずるりと引き抜いていけばいかないでとすがるように絡みついてくるのだ。
離せるわけがない。
西山はズシッとありさの背にのしかかり、より腰を深いところまで突き入れた。
「あ、あぁぁっ!だめ、西山さんっ、それ、奥まできちゃう!」
「気持ちいいだろ?」
「ん、気持ちいいけどっ、あんっ、あ、あぁあっ!」
「けど、なに?」
ありさの言葉を聞くために、西山はその動きを止める。
はふ、はふと浅い呼吸を繰り返しながら、ありさは枕に顔を埋めながら答えた。
「すぐ……イッ、ちゃう……から……」
その言葉に、西山は身震いをした。
仕事中のきりっとしたありさの様子を思い出し、それとはまったく違う雌としてのありさが手中にいる。
そのギャップに、西山はついついもっと快楽を与えてしまいたくなるのだ。
「安心しろ、俺ももう、イクから……!」
また叩きつけるようなピストンを再開し、ありさは言葉を失う。
ただただピストンに合わせて快楽の息を吐き続け、ありさはシーツをかき集めるように握りしめた。
「も、無理!西山さんっ、イクっ、イクうううっ!」
「あー、俺もイク……!イケ、石垣っ、イッちまえ……!」
ドク、ドクと脈打つのを感じたありさは、頭が真っ白になる。
またも薄い膜越しに凄まじい量の液体が注ぎ込まれているのを感じ、ありさはそのまま力なく枕へ顔を突っ伏した。
緩やかに腰を動かし続け、西山はありさの背中へキスを贈っている。
「……西、山さん」
擦れた声で呼びかけられ、西山はぐ、と最後に腰を突き入れて自身を抜いていった。
「どうした?」
「……今度駅前のカフェのパフェ、おごってください」
「別にいいけど……急にどうした?」
気怠そうに身体を仰向けにし、ありさは微笑む。
「たまには違うご褒美も、欲しいなって」
そんな微笑みに胸を一つ高く鳴らした西山は、ありさの手を握り、もちろん、と答えるのだった。
この二人が今の状況を恋人と認め合うのは、もう少し先のお話。
Fin.
最近仕事でしにかけていたのでとても癒しになりましたありがとうございます。身体も心も求め合ってるのに名前のない関係性がたまらないですありがとうございます
犬好きの匿名 さん 2021年2月19日