今日はセフレ卒業記念日 (Page 5)
「先輩……」
「ん?」
「私……先輩を好きになりたいです」
好きかどうかわからない、でも好きかもしれない。
そんな考えにたどり着いた私の答えを聞いて、先輩は困ったように笑う。
「はは!好きになってもらえたら嬉しい……な!」
「ひゃん!」
止まっていた腰がまた動き出す。
今度は先輩がイク時にやる動かし方だった。
「やあっ、あっ、んっんっ、んううっ!せんぱっ、先輩っ……!」
「小池ちゃん、好きだよ。すごい好き。オレ、小池ちゃんの最後の彼氏になりたいよ」
キュンキュンと下腹部が先輩の熱を咥えこんでいるのがわかる。
締め付けて離さないようにしている。
それがまた恥ずかしくて、まだ私がわかっていない気持ちのようで。
「んうっ、んっ、はあっ、あっ……あっあっあっ、先輩っ、気持ちいいっ、です……」
「オレも……めっちゃ気持ちいい……」
気持ちいいところをゴリゴリに擦られて、もうわけがわからなくなる。
気持ちいいのが駆け上がってきて、イキそうになると私は先輩の腰に脚を回してしまった。
「イクっ……せんぱいっ、またイクっ……!」
「ん、オレも……小池ちゃん、出すよ。ゴムあるから、このまま出すからねっ……ぐっ!」
先輩のその声と共に、最後のピストンが私に押し当てられた。
奥まで腰を突き立てられ、中に熱いものが広がる。
お互いに強く抱きしめ合ってから、先輩は少し腰を突き入れた後に私からアレを引き抜いた。
気持ちのいい余韻の中、私は考える。
「……先輩」
そして決めた。
その宣言を、今ここにする。
「今日は振られた記念じゃなくて……セフレ卒業記念にしませんか」
「……それってつまり?」
「私、先輩のことちゃんと好きになりたいです」
はっきり言うと、先輩は私を緩く抱きしめた。
「オレ、これからめっちゃアピールするから。覚悟しておいて」
「わかりました。よろしくお願いしますね」
それからおでこをコツンと合わせて、私たちは微笑み合う。
次の記念日宣言が思っていたより早く来ることを、この時の私たちはまだ知らない。
Fin.
まじでめちゃくちゃ最高です…へらへらした男がへらへらしたまま本気になっちゃう感じ、めちゃくちゃいい沼でした。助かります…
いかそめ さん 2020年9月28日