推しの関西弁裏垢男子に知らないうちに洗脳されて脳イキしまっくっちゃう私 (Page 4)
なんという偶然だろう。
先ほどからめまいがする。
雪くんが隣にいる。
私に話しかけて、私に笑いかけて。
私のことを見てる…
(くらくらしてきた)
顔が熱い、なんか動悸がする。
(なんかおかしい…)
そう思っていると、ふいに雪くんが私の肩に手をおいて耳元で囁いた。
「なぁ、香澄ちゃん…発情してる?」
「えっ」
「顔真っ赤で、目もうるんでる、身体もほら…」
「ひゃっ」
肩に置いていた手が、腕をなでるように移動して、私の手を握る。
それだけのことなのに、私の身体は反応し、反射で声が漏れた。
「ホテル行こ」
*****
ベッドに二人で腰をかけると、雪くんは私の頭をよしよしと撫でる。
私はそんな雪くんを、じっと眺めていた。
「…夢?」
「ん?」
「ほんもの?」
そうぼやくと、雪くんはふわっと優しく微笑んだ。
触れるだけの軽い感触が、私の唇をかすめる。
「ほんものやろ」
ついばむようなキスが、何度も繰り返される。
キスをしながら雪くんは、頭を撫でたり、髪の毛を弄ったりする。
そんな仕草一つ一つにさえ、私はどんどん溶かされていく。
「もうそんなとろけそうな顔して」
顎に触れ、少し上を向かせるようにして、私の顔を見つめる。
そして、耳に唇が触れそうで触れないところで囁いた。
「このままこの耳に口づけたら、香澄ちゃんどうなるんやろ?」
「…っ」
吐息を近くで感じ、身体中をぞくぞくが駆け巡る。
「そのまま耳をゆーっくり舐めて、耳ん中ちゅうって吸って」
頭を撫でながら、雪くんは続けた。
「今度は舌の先っぽで、この首筋をつーってなぞって」
…まだ、何もされてない。
まだ耳元で、雪くんが話してるだけ、なのに。
「この細い首筋に吸い付こうか」
「ゃっ、雪くん…っ」
心臓がドキドキと音を立てて、息が乱れる。
囁かれているだけで、身体が気持ちいいと声を上げる。
(このまま耳を舐めて、吸って)
(首筋をたどって、首筋に)
お腹の奥のほうが、きゅんとする。
舐められてないのに、耳が…首筋が熱くなってしまう。
どないしたん?
関西弁かいな?
下手やなー
そんな男は
オランやろー
知らんけど
新作期待してまっせ
ほなな
清花 さん 2025年5月16日