お義兄ちゃんが好き (Page 2)
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次の日、私は高熱が出た。
あれからモヤモヤとする。今日はお義兄ちゃんが丁度お休みだったから、私の世話をしてくれている。
その時、お義兄ちゃんが薬を持ってきてくれた。
「はい、おかゆと薬」
その時、熱のせいなのか、モヤモヤする気持ちのせいなのか私は言ってはいけない言葉を言ってしまった。
「お義兄ちゃんが好き」
私がぽろっと出したこの言葉に、お義兄ちゃんは私が今までに見たことがない表情をしていた。
「冗談…」
「冗談なんかじゃない。小さい頃からずっと好き。大好き。男の人として好き。私のことを見て。お義兄ちゃんが好き」
言ってしまった言葉から、段々と訳の分からないことを言いながらも、私はお義兄ちゃんのことを好きと言い続けた。
その時、温かな腕が私を包んで一言言った。
「ごめん」
ああ、お義兄ちゃんは私のことなんて嫌いなんだ。
「ごめん。お前に、そんなこと言わせて。本当は、本当は」
私を包んでいた腕がより強くなった。
「本当は、俺もお前は好きなんだ」
気づいた時には、唇にキスをされていた。おでこにも、頬にも、涙にも。
「お前が高校生になると可愛くて、大人の余裕をみせてたけどダメで」
キス一つ。
「お前を呼ぶのも、我慢できそうになくて」
キス一つ。
「お前を見ると理性が飛びそうで」
キス一つ。
嬉しい、お義兄ちゃんに好きと言って貰えた上にキスも。こんなに幸せなんだキスって。
ボーとする頭にお義兄ちゃんは、
「早く風邪を治して、もっと気持ちいいキスしよ。お前ともっとキスをしたい」
そんなことを言われた私は余計に顔を赤くして、返事をした。
お義兄ちゃんが部屋を出ていってから、私は自分の唇を触りながらお義兄ちゃんとのキスの余韻浸っていた。
キスをもっとしたい、もっとして欲しいという欲望が渦巻いていて、休まないといけないのに、お義兄ちゃんとのキスのことが一杯になってなかなか寝付けなかった。
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