彼を受け入れるためのHowto… (Page 5)
さっぱりしたシトラス系の匂いがして、ぼんやりしていた意識が覚醒した。
「え、あ、あれ?」
「意識がはっきりしてきたかな?大丈夫?」
顔を覗き込まれる。シトラス系の匂いは柔軟剤か何かの匂いらしく、ぼんやりしているうちに体を清めて、大き目なTシャツを着せてくれたらしい。
徐々にあられもない自分の行いを思い出していきどういう顔していいかわからず、両手で顔を覆う。時間かけて丁寧に愛撫してもらっても受け入れるのきつかったのに、なんであそこまであっさり…、めちゃくちゃ気持ちよかったし。
「やっぱり最初が相当痛かったんだね。最大限セーブして、かなり時間かてたけど。そのせいで変に力入ってたのかな。自分でやって、自分のいいようにほぐしたら大分楽なんじゃないかなと思って」
確かに初めての時は本当にかなり痛かったから、あの痛みを思い出して体がこわばっていたと思う。ほとんどたてつづけにイッたのも初めての経験だったし。あれで脱力しきったのが結局いい感じに力が抜けた感じになったのかもしれない。そう思うと腑に落ちた。
「とろとろでかわいい顔いっぱい見れたし、これからは今日と同じことしょっちゅうしようか」
「いやだよ、しょっちゅうはいやだよっ!」
「へえ、しょっちゅうは嫌なんだ?じゃあ、偶にならいいの?」
基久君がいたずらに笑う。めちゃくちゃ気持ちよかったのは確かだ。その事実は否定しようがなく、はいともいいえともいえず、目線をそらす。
「言わなかったらしょっちゅうするよ?」
「うぅ…、た、偶にね?」
「俺の彼女がかわいい!」
基久君が私にじゃれつくようにぎゅっと抱きついた。さらさらして指通りのいい基久君の髪を梳くように撫でる。かわいいはどちらかというとこちらのセリフだ。
「嘘じゃないよ、本当にかわいい。大好き、ヤバいね、どんどん好きになる。愛してる杏子」
「私も愛してる」
柔らかく微笑んで、触れるだけのキスが落とされる。壊れ物を触る様に優しいキスはは初めてのキスよりどきどきした。
Fin.
レビューを書く