生まれる前から決まってた許嫁はインキュバスでした (Page 4)

「多少整ってなくてもいい、ただ呼吸だけはして」

その言葉と共に熱いモノが当てられる。絶頂を迎えた後でもとめどなく零れる蜜を絡ませて、入り口を軽く往復する。

「そんな大きの入ら…あぁっ」

「煽るな、手荒にしたくない」

絶対に受けい入れ切らないと思ったものは少しづつ私の体をこじ開けて、私のナカはほとんど痛みもなくすんなりと受け入れた。それどころか待ちわびていたかのようにきゅきゅうと締め、媚びるように吸い付いて離そうとしない。

「締めすぎ、喰いちぎる気か。もっと力を抜け、大きく深く呼吸して、…そういい子だ」

言われた通り、大きく深呼吸する。力を抜こうとする意志とは逆に、もっともっとと欲張り、奥へ奥へと飲み込んでいく。その形をすぐに覚え、慣らすまでもなく更にぴったりと吸い付いた。

「物欲しそうな顔」

ぽつりとそんなことを言われ、ペタペタと自分の顔を触る。自分が今どんな表情をしているかが分からない。そんなもの欲しそうな顔をしているんだろうか。
ぐっと大きな手で腰を掴まれ、ゆっくり抜かれ、先ほどまで奥を突かれる。

「ひゃああんっ!」

ちかちかと目の前で光が弾けた。ゆっくりだった動きがだんだん早くなり、奥を突かれる。奥を突かれるたび、腰がずんと重くなっていく感覚がした。

「あぁあんっ!」

先端がいいところを抉り、高い声を上げるとそこばかり執拗に突かれる。

「ああっ、気持ちいっ!あぁんっ!」

光り続ける痣が熱い。一度体中を痺れさせてはじけ飛んでしまった快感がまた体の中で先ほどより熱く熱を帯びていく。

「あーっ!またきちゃうっ!気持ちいのきちゃうっ!」

「イクッて言ってみな、もっと気持ちよくなるから」

囁かれるだけでぞくぞくと快感が身体を震わせる。

「あっ、イクッ!イッちゃ、イクイクッ!あぁ、あぁあああっ!」

「はっ、くっ!」

激しい快感に視界白っぽくかすむ、快感が滲む声と共に熱いほとばしりを奥にたたきつけられ、じんと痺れる下腹部に手を置いて、目を閉じた。

*****

整えられたベッドで宵闇の胸に抱かれていた。ふと視線を下すと胸もとの跡が変わっていた。

「痣の形が変わってるし、濃くなってる…」

「それは結婚成立の証、そしてサキュバスとして覚醒の証。りら、改めて俺たちの世界へようこそ。魔界はりらを歓迎する。愛しい俺のりら」

赤い月が照らす部屋の中で見えたのは甘い瞳の美しくも冷酷な微笑だった。

Fin.

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