モラハラ彼氏に傷つけられたOLは御曹司に溺愛される。 (Page 2)
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「私、何をやってもうまくできなくてダメな人間なんです…彼氏にも呆れられて」
綺麗なレストランで少しお酒を飲んだ美奈は、赤くなった顔で自分を卑下する。
そんな美奈の話しを藤堂課長は真剣な眼差しで聞いていた。
「美奈さんはうちの会社でもとても優秀な人材だ。いつもこちらの意図を的確に汲み取ってくれて僕はすごく助かっている。他の皆んなも美奈さんは雑用も積極的にやってくれるからとても助かっていると言っている。皆んな美奈さんと仲良くなりたがっていたよ」
そんな藤堂課長の言葉を聞き美奈からとうとう涙が流れた。
皆んなに必要とされている…私ってそんなダメな人間じゃないのかも…
それからも藤堂課長は美奈の話しに耳を傾け、優しい言葉をかけ続けた。
美奈の冷え切った心が藤堂課長の言葉でポカポカと温かくなっていった。
そして、藤堂課長は言った。
「そんなクズ彼氏から美奈さんを奪ってやりたい」
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お酒がまわってふわふわしていたから気づかなかったのか
美奈はいつの間にかラブホテルに来ていた。
華やかな赤とピンクの色調で彩られた部屋は少し暗めの光に照らされて官能的な雰囲気を醸し出している。
「あ、あの…私やっぱり帰ります。彼氏もいるし…こんなこと…」
オロオロとドアに向かう美奈を藤堂課長は後ろからぎゅっと抱きしめた。
「僕を悪者にしてくれていい。好きな人が傷ついているのがどうしても許せないんだ。僕なら君をもっと幸せにできるのに」
「好きな人…?」
「ああ、一生懸命に周りの期待に応えようとする姿が愛おしくてたまらない。君のことが好きだ。美奈さん」
藤堂課長はそう言い、美奈の身体を自身の方に向けキスをした。
唇と唇が軽く触れるキス。少し触れただけなのに身体に甘い快感がはしる。
「好きだ。愛してる。美奈さん」
そう藤堂課長に言われ、美奈はたまらなくなり藤堂課長を抱きしめた。
誰かに愛されたい。誰かに必要とされたい。
心の奥底で願っていた美奈にとって、藤堂課長の言葉は甘い罠のように思えた。
そして、その罠に美奈は自分から落ちていってしまった。
藤堂課長は美奈を抱き上げベッドに運ぶ。
そして、美奈にキスの雨を降らせた。
「ん、んん…ふ、ん」
藤堂課長は重なるだけのキスのあとリップ音をさせたキスを何度も角度を変えてしてくる。
そして、藤堂課長の舌がぬるりと美奈の口内に侵入してくる。
熱を持った藤堂課長の舌が気持ちよくて美奈は思わず舌を絡める。
とろけるような快感に美奈から甘い息が漏れた。
「ふぁ…ん、んう」
藤堂課長は美奈のシャツの上からそっと胸を撫でる。
こんなに優しく触れられるのはじめて…
美奈は自分が大切にされてる気がして心がじんと熱くなった。
「美奈さんの胸ふわふわで柔らかい」
「そんな私の胸なんて小さくて触っても気持ちよくな…んん」
美奈は日頃、陸に貧相な胸と馬鹿にされていたので藤堂課長に褒められると思わなかった。
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