あらしの夜、彼氏の実家で間違えて弟のベッドで眠ってしまったら… (Page 5)

「わたし…やだ…どうしようっ」

急に罪悪感でいっぱいになって手で顔を覆うと、大智が包むように私を抱きしめた。

「大丈夫、セックスはしてない、でしょ?」

「…だ、だって私いっちゃった…」

「僕は美月ちゃんの一人エッチを手伝った、それだけ…って思えばいいじゃん?欲求不満の解消。兄貴、実家でエッチしないだろうし…」

私は泣き出してしまった。

「泣かないで?…ごめん、俺が悪い…俺のせいにして、美月は悪くない。もう二度とこんなことしないから」

これじゃ大智を責めているみたいだ。

「ううん、ごめ…なんで泣いてんだろ?はは(笑)…大智…私こそ、ごめんね」

そうして静かに抱き合い、私たちは眠りについた。

*****

しばらくして、私はハヤトと別れた。

あの夜の翌日、私たちはそれぞれの部屋へ移り、みんなが帰ってくる頃には何事もなかったように過ごした。

だけど、日常に戻ってお互い仕事が忙しくなったこともあってだんだんと連絡を取ることが少なくなり、自然消滅した。

もちろん、大智とも…あの夜以来会うことはなかった。

Fin.

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