年下わんこ系ジムトレーナーと秘密の特訓!

・作

目指せ−5kg!をモットーに日々ジムで筋トレ中の春香はある日、年下わんこ系トレーナー野中さんに個人レッスンに誘われる。彼のプライベートレッスンはなんだかとてもエッチで…これって本当に筋トレなの?

夏までに目指せ−5キロ!とジムに入った当初は息巻いていたもののはや5ヶ月。
もう6月に入ろうかというのに私の体重はまだ全然落ちていない。
これでは、私の夢である

「きゃっ冷たい。このー!えい!」

って海で彼氏と水の掛け合いっこが出来ないではないか。
まあ、そもそも私には彼氏すらいないんだけども…

「あ、宮部さん今ジム終わられたんですか?」

午前7時、通っている24時間営業のジムを出るとこれからそのジムに出勤しようとしている野中さんとばったり出くわした。

「はい、今から会社に向かいます」

「そうなんですね!」

野中さんは満面の笑みをこちらに向ける。
ああーなんてかわいいんだ。癒されるー
クリクリの目は少し垂れ目がちで笑うととても愛嬌のある顔になる。
なでなでしたい。愛くるしい子犬のようだ。
そんな野中さんは、今年21歳で私の2つ下だ。彼はここでジムのトレーナーとして働いている。
希望している人には1対1でパーソナルトレーニングを受けられるのだが、結構なお値段でOLの私にはとても払えるような額じゃない。
そして、彼はおばさま方にとても人気で予約はすぐにいっぱいになるらしい。

「あ、そういえば宮部さんって夏までに5kg痩せるんでしたっけ?どうですか?痩せられましたか?」

ぎくり…
聞かないでー全然痩せれてないんだって

「ええっと、まあちょっとは痩せたかなーなんて」

「何キロくらい痩せたんですか?」

そう言って小首を傾げる野中さん。
うるうるとした瞳が可愛くて心臓がきゅんと高鳴る。

「んーっと2kgくらいかなー」

嘘…
本当は1kgしか痩せてない。
あははーと誤魔化し笑いを浮かべなんとかその場をやり過ごそうとする。

「おおー頑張ってますね!あとちょっとですね!」

「いやーでも、そのあとちょっとが難しいんですよねー」

「そうですよね。でしたら僕の個人レッスンを受けますか?」

野中さんの個人レッスン!?それは受けたい!受けたいけれども…

「それは受けたいです。でも私あんまりお金なくて…それに野中さんのレッスンってすごく人気で予約が取れないって聞きました」

「ああ、それなら大丈夫です。いつものジムでやるパーソナルトレーニングではなく、僕が個人で行なっているジムでのトレーニングなんでかなりお安くなっていますよ。それにまだ開業したばっかりで会員さんもあまりいませんし」

「そうなんですね!」

それなら私でも受けれるかもしれない。

「それに、今なら初回キャンペーンで1000円に――」

「ええ!?1000円なんですか?行きます!」

私は野中さんの言葉を遮りそう叫んだ。

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