水曜日は旦那様に内緒で
結婚して小さい娘もいるわたしには、夫に秘密にしていることがある。毎週水曜日に配達にくる牛乳屋さんと育乳のために母乳マッサージをしてもらう関係にあるのだ。けれど、次第に刺激は蜜部を濡らし、もっといっぱい触ってほしいと思うようになってしまう。
水曜日はチャイムの音が待ち遠しい。
わたしはダイニングのイスに座りながら、ベビーベッドで眠る娘の頬を撫でた。
遊び疲れたのか、よく眠っている。
4ヶ月を過ぎた娘は、最近母乳を飲むのを嫌がるようになった。
あんまりおっぱいが出ないから、嫌になっちゃったのかな。
不安が過ぎる。
少しでも不安を紛らわせるために、淹れたばかりのハーブティーを一気に飲み干した。
「あちち」
舌を火傷してしまった。
べーっと舌を出して患部を冷やしつつ、しばし窓の外をぼーっと眺める。
14時の空は晴れ晴れとしていて、雲ひとつない。
窓から入る風が気持ちいい。
夫は仕事で19時まで帰らない。
義両親とも同居はしていない。
娘が眠ったこの時間帯は、わたしが落ち着ける唯一の時間でもある。
さて、とわたしは立ち上がった。
娘が寝ている間に少し部屋の掃除を行いましょうか。
早く、インターフォンが鳴らないかしら。
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ピンポーン。
わたしはすぐ雑巾を置いて、手を洗った。
はやる気持ちを抑え、インターフォンを確認する。
「はーい」
『あっ、川越です』
「お待ちしてました。今開けます」
わたしはエプロンを外し、ベビーベッドの柵に掛けた。
娘の寝息を確認する。
大丈夫。よく眠っている。
軽く髪を整え、フレアスカートのしわを伸ばし、わたしは足早に玄関へ向かった。
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