男友達とのエッチな夢に動揺していたら、酔った勢いで現実になっちゃいそうです。 (Page 2)
久々に顔を合わせたとはいえ、こんなはずじゃないのに…
ポーカーフェイスもできず、動揺が隠せないのは酔っているせいだろう。
リョウの知りたがりの性格上、このままじゃ質問責めだと思い、立ち上がった。
「やっぱり、酔ったみたい…風あたってくるね」
私は慌てて席を離れ、店の外に出た。
川沿いの欄干にもたれふぅっと呼吸を整えた。
「…ただの夢なのに」
いっそのこと笑い飛ばして話せばいい。
そうだそうだと自分に言い聞かせる。
「戻らなきゃ…」
振り向くと、いつからそうしていたのか、そこにはリョウが立っていた。
「もうみんな、帰るって」
「あっお会計!バッグも!」
「持ってきたよ、萌絵の分は払っといた」
「あ、ありがとう」
バッグを受け取りお金を渡した。
夢のせいで勝手にパニクった自分とリョウに迷惑をかけてしまった自分を猛省しながらリョウの隣をとぼとぼと歩いた。
「ごめん、リョウ。私…迷惑かけて、久しぶりなのに」
ふふっとリョウが優しく笑って私を見下ろす。
「ホントだよ、俺が来た途端急に出ていくし、なんかした?って、ちょっと心配したんだけど?」
今日の自分を思い出すとかなり滑稽に思えて、思わず噴き出した。
「ほんとだよね、っぷ(笑)あははは」
「え…急にわらうじゃん(笑)どうした?」
「今日リョウからメッセージが来る直前に、変な夢見ちゃったの。それに振り回されちゃうなんておかしい」
「そんなにおかしな夢って、どんなの?」
「それは…」
言おうとして、ふと大学の図書館にいく用事を思い出した。
「あっそうだ!私レポート用の本、借りなきゃいけなかったんだ。22時までだからまだ間に合う」
私たちは大学の図書館へ向かった。
私もほろ酔いで、リョウもちょっと陽気で話が弾んだ。
「ねぇ、俺と目ぇ合わせなかったのも、その夢のせい?」
「へへ(笑)正解!あれ?本の名前なんだっけ…どうしよ、頭回んなくなってきちゃった」
「ねぇ、気になってきた。それってどんな夢?」
ニマニマと笑って聞いてくる。
「面白がってるでしょ(笑)…だからぁ、リョウと私が、エッチする…」
言ってみるとやけになまなましくて、笑い飛ばすどころか一瞬言葉を飲んでしまう。
「…なんてね…あはは」
気まずくなって顔があげられない。
リョウがさっきと変わらず陽気でいてくれることを願った。
「へぇ…萌絵は俺とのエッチ…想像できるんだ」
そう言うと、リョウは誰もいない廊下の隅に私を追い詰め、ひんやりとした壁と腕で閉じ込めた。
「ちが…ん」
急に顔が近付いて、唇をむぎゅっと押し付けられ、お酒の香りが口の中へ流れ込んでくる。
「…ん、リョウ…んん…酔いすぎ」
「酔ってんのは萌絵でしょ?今日のお前…なんかエロい…」
リョウが首筋にキスをしながら言う。
夢がまた思い出されて、子宮がキュンと疼くのがわかった。
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