年下の男の子は甘くほほえむ (Page 5)
抜き差しされる度に肌がぶつかる音が響く。建設的な思考なんてもんはもうとっくに放棄して、快感に登り詰めることしか考えられない。
「あ、あ、あっ!イクっ!イッちゃう!」
「今度は一緒に」
一際奥を突かれ、ぎゅうっと広い背に抱きつく。
「あん、はあっ、あーーーっ!」
「花梨っ」
ぎゅううっとひときわ強くナカが締まる感覚と共に快感がはじけ飛び、目の前を白く染めていった。
もうろうとしかけた意識がナカを擦られる感覚に、はっと覚醒する。私のナカでいまだ硬度を失わないモノが緩く動き出す。
「や、あ、もう無理!」
「でも、止まんない。許してください、花梨」
拒ませる気なんてないじゃん。とぎりぎりまで出かけた言葉は嬌声に紛れてまともな言葉として発することはできなかった。
「う、ああぁんっ!」
「先輩かわいい」
嬌声というかほとんど泣き声に近い声だった。というより終わらない行為に8割ガチ泣きだったけど、特に気にしていないのか、結局朝方まで放してもらえなかった。本当に連休でよかった。
*****
「抱き潰してすみません」
「本当にそう思ってる?」
「可愛すぎて暴走しました、反省してます」
「それ、遠回しに私のせいみたいに言ってない?」
いえ、そんなことはと口ごもる矢野君をじろりと睨む。
足腰が全く立たず、起きれない私をシャワーまで連れてくれて全身くまなく洗ってついでとばかりにまたイかされて完全に湯あたり。バスローブにくるまれた私を抱きしめながらニコニコしている矢野君の頬を軽くひっぱる。
「喉痛い、ううっ、腰も痛い。矢野君のばか」
「ごめんなさい。でも、本当に嬉しかったんです。たったひと時と言えどこの腕に抱けて。好きです、本当に。愛しています、心から」
「軽率にこたえられない。だから、まずはお試しからなら前向きに考えたい…」
ここまでしておいて、今更お試しなど子供っぽいと笑われるだろうか。そう思ってそっと矢野君を見上げる。
「いいですよ。真剣に考えてくれているようで嬉しいです」
そういって私の頭を撫でながら、あまくほほえんだ。
Fin.
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