私で練習していいよ?姉に片思いしている彼に提案してみたのはいいんだけど… (Page 2)
『ムチ?』
「お姉ちゃんのをちょっと拝借してるんだけど…」
『これ、誰が使うの?彼氏?』
「ううん。お姉ちゃん。エッチの時は責めるのが好きみたい…」
『姉妹ってそんな話もするのかよ』
「しないよ。でもお姉ちゃんたら二人暮らしなのに、部屋で…おかまいなしなんだもん…嫌でも聞こえてくるの…」
かなめの喉が上下して、言葉を選んでいるみたいに動揺しているのが伝わってくる。
「お姉ちゃんの好みに合わせられる人って少ないの。だから、合うってわかればきっとかなめにもチャンスはあるよ!さっそく始めよ」
平然と言ってはいても、私だって本当は緊張している。
かなめが承諾してくれるのを願う一方で断ってくれないかと期待もしていた。
『…うん、いいよ』
かなめの返事を聞いて、私は覚悟を決めた。
彼の肩をちょんとつきベッドに仰向けになるように促す。
「まずは上半身、脱いでみて?」
かなめがゆっくりとシャツのボタンを外した。
あらわになった体は思っていたよりも引き締まっていて、腕にも腹筋にも程よく筋肉がついている。
私はゆっくりと筋肉の隆起に指を這わせ、かなめを見つめる。
「本当にいい?」
かなめが頷くと、ムチを振り下ろした。
『んっ…」
かなめは小さく声を上げ、こちらを見ている。
その瞳の中に怯えたような色が見え、ズキンと私の胸が痛んだ。
「や、やっぱり、やめる?」
『気にしないで、思ったより…大丈夫だから』
さらに二回、三回と腕を振り下ろし、同じ場所に当たらないように赤い跡をつけていく。
『はぁ…ん、ん…』
痛みのせいか息が上がっているかなめに、思わず手が止まる。
『…大丈夫だよ、続けて?』
「でも…痛そうなんだもん」
赤く腫れている皮膚に指をそわせ優しく撫でる。
「ごめん…ね」
後悔が押し寄せ、いつの間にか涙が浮かんでくる。
『なんで唯奈があやまるの?俺のため、でしょ?』
不意に彼の乳首に指先が当たって彼がピクンと反応したのがわかった。
ハッとして彼の目を見ると、彼の頬が興奮しているように紅潮していて少しだけ驚いた。
「…そう、かなめのため」
彼の手が私と同じように赤い皮膚に指をそわせたあと「舐めてみて」と私の髪を撫でた。
促されるままそうっと口づけ、舌でなぞると、かなめは甲高い喘ぎ声を上げる。
「…ぁっ…ふぅ、それ…すごくいい…続けて…」
私は夢中で舌を這わせ、ムチで痛んだ皮膚を優しく唾液で濡らしていく。
彼を癒しているようで嬉しい。
彼の喘ぎにドクンドクンと鼓動が高まった。
赤い筋が下腹部へと伸び、その先のペニスがピクピクとうごめいている。
ズボンの上にそっと手をのせると、恥ずかしそうに手を重ねるかなめが可愛い。
「おっきくなってる…気持ちいいの?」
『…わかんない、唯奈が…ん、おいで』
私を引き寄せる腕が意外にたくましくて、彼の胸元へと軽々と持ち上げられ抱きしめられる。
誰かにムチを振り下ろすのがこんなにも罪悪感のある行為だなんて。
神経が疲弊しているのか、彼の体温が心地よい。
『唯奈、心臓ドクドクしてる…なんで?(笑)』
「ちょっと、頑張りすぎた…かな」
『唯奈、手震えてたし…頑張ったね』
私は急に顔が熱くなった。
強がって知ったかぶりしていたのも、全部バレてる気がする。
恥ずかしくなって、かなめの胸に顔を押し付けた。
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