3年後のふたり (Page 2)
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部屋に飾られた子供たちの元気な筆文字。
清廉な墨の香り。
その部屋で、松子は悟にからだを開いていた。
ブラウスの前は開かれ、スカートはたくし上げられて、外気が肌を撫でる。
その肌を悟の舌がするっと舐めあげた。
「ン……」
松子は逆らえない。
男の愛撫に飢えていた。
悟の指が松子の淡い陰毛をかき分けて、陰核に触れる。
「あ、いや」
「濡れていますよ」
悟はそう言うとクリトリスを指の腹でいじり始めた。
「ひっ」
悟がなでこねるところは、松子が感じて止まない部位だった。
ぬちゃぬちゃと音が立ち始める。
「ほんの少しざらっとしているんだよね」
悟の指の動きが速くなる。
「ああ、あん。なんで、知って。あ」
濡れたクリトリスが堅く勃起して切ない快感を伝えてくる。
摩擦で起こる水音は指が動くたびに強さを増し、静かな部屋に響き渡る。
「あ、うあん。イク。イク!」
足先がツーンと伸びる。
一瞬全身がこわばり、ぶるりと震える。
男が射精するようにクリトリスで鋭く達して、松子は弛緩した。
悟は間髪入れず、愛液でびっしょりと濡れた指を松子の膣内に滑り込ませた。
「中指が一本入ったあたりに、分かるか分からないほどの突起があって……」
悟はそう言うと、膣内の粘膜をこすり始めた。
そこはやはり松子の弱いところで、先ほど高みに到達したばかりの松子のからだをすぐに快感に喚起させる場所だった。
なんで、なんで知ってるの?
ぐちゅぐちゅぐちゅと股間からあられもない音がひびき、松子の五感をさいなむ。
「ああ、あう。あうぁ。うあ」
悟はブラジャーからあふれた松子の胸に舌を這わせながら、指を動かす。
乳頭と、Gスポットに愛撫を受けて、松子はたまらずあえいだ。
悟の愛撫は小刻みで丁寧で、松子のからだを確実に快感へと導いていく。
この感触を松子は知っていた。
「夫から……聞いたの?」
悟が顔を上げ、口角を上げた。
悟の指の動きが変則的なものになって、松子はうめき声をあげた。
「弟は痛飲するときみとのセックスの仔細を話してくれたものだよ」
「あ、そんな」
悟はじゅっと音を立てて、松子の乳首を吸い、軽く歯を立てた。
「右の乳首のほうが感じる、とか」
「あ、ああ。いや。そんな」
悟はからだを移動させ、今度はクリトリスを舐めあげる。
「指でいじりながらクリトリスを可愛がるとすぐにイってしまうとか」
「あ、ひっ。ひあっ」
内側から指で刺激され、クリトリスをしゃぶられて、言葉どおり松子は再び達した。
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